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はなとゆめ+猫の本棚
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目薬はどのようにして使うの?江戸時代の多くの人たちは文盲だった。
 ブックオフで購入。本が送られてきて驚く。出版社が老舗岩波書店だ。学生の頃は頭でっかちだったので、特に翻訳物で岩波文庫を読んだ。しかし会社に入って、岩波本は固いイメージがつきまとい、ずっと敬遠してきた。岩波書店の創始者、岩波茂雄は、私の高校の先輩。小学校で最初の担任の女性の先生が、戦争中に岩波に勤めた俊英。この2つが岩波本を読むときに目の前にたちはだかった。私のようなだらけた人間が岩波の本など読むべきではないとずっと思ってきた。

 著者矢野さんは、「私にとって、落語は人生の教師役、寄席が最高の教室だった。」というほど落語を極めた人。その矢野さんが、落語を通じて、生きる意味を笑いの中から見出すエッセイ集。

 日本語は難しい。ひらがな、かたかな、漢字を使い分け、読みこなせねばならない。明治以降、義務教育の導入で、国語で徹底的に読み書きを教えたため、文盲の人は全くいなくなった。しかし江戸時代以前は違った、庶民の多くは文盲だった。

 主人公が目が見ずらくなって、医者に行き、目薬をもらってくる。処方欄をみると、目尻という文字に気が付く。それで、奥さんに尻をだしてもらい、尻に目薬を塗る。すると奥さんがオナラをする。それで、目薬が飛び散り、目の中に飛び込む。夫はそうかこうやって処方するのかと納得する。これ、高校の時、落研を作って演じたなあととても懐かしく思った。

 高校の頃、林家三平が大人気で絶頂期だった。三平のパフォーマンスで「どうもすみません。」というセリフが世間にも流行した

 三平の父親は林家正蔵。戦争直後、寄席で落語をやって、銭湯に行くのが習慣だった。銭湯から正蔵は、ふんどし一丁だけで往来を歩く。ある日巡査が見とがめ、正蔵にきつく注意する。そこで正蔵があやまる。「どうもすみません。」三平のギャグはここから始まったそうだ。

 こんな楽しい秘話が満載。面白かった。岩波の本をもっと読もうかと思った。

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はなとゆめ+猫の本棚
はなとゆめ+猫の本棚 さん本が好き!1級(書評数:6421 件)

昔から活字中毒症。字さえあれば辞書でも見飽きないです。
年金暮らしになりましたので、毎日読書三昧です。一日2冊までを限度に読んでいます。
お金がないので、文庫、それも中古と情けない状態ですが、書評を掲載させて頂きます。よろしくお願いします。

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