書評でつながる読書コミュニティ
  1. ページ目
詳細検索
タイトル
著者
出版社
ISBN
  • ログイン
無料会員登録

Kuraraさん
Kurara
レビュアー:
算数嫌いもこの本は愉しめる!
うわぁ~~~算数の「算」の字を見るのも辛いほど
算数嫌いなんですけど、この表紙の少女が可愛くて
ついうっかり借りてしまったのです。

ライトな小説かと思いきや、江戸時代に出版された
和算の書物「算法少女」にもとづいた小説だとか。

ガシガシに計算問題とか出てくるかと身構えていたのですが、
どちらかと言うと、人間模様を描いた作品で、非常に読みやすい。

町娘あき。
彼女は13歳にして、大人顔負けの算法の知識を持つ少女。
父から教わり、何よりも算法の勉強が好きな彼女はある日、
浅草にお参りに出かけた。
そこで「算額」という数学の問題と答えの書かれた
絵馬を見て、その誤りに気付き指摘する。

やがて、あきの評判を耳にした久留米藩主有馬頼僮は、
姫君の算法指南役にと声をかけるのだが、
流派のぶつかり合いなど面倒なことが多い。

あきは近所の子供たちに教えているほうに生き甲斐を感じ、
そちらの方面へ邁進する。

円周率とか九九とか、いつからあったのかなんて
考えもしなかったけれど、流派のいざこざを乗り越えて、
コツコツとこういった教育を続けてきて、私たちの元へ
やって来たのだなぁ・・・と、嫌いな学問のわりには、
感慨深い思いに浸った。

この少女の話をもっと早く知っていれば、
算数もっとがんばったのに・・・

七の段、もっとスラッスラッ言えるようにがんばりやす!←志がみごとに低い^^;

それにしても、江戸時代の人々ってすごくひたむきにかつ、
アクティブに生活を謳歌していますね。

この時代の作品を読むたびに、清々しい気分になれる。
タイムスリップして当時の威勢の良い人々に
一度会ってみたいものだ。



お気に入り度:本の評価ポイント本の評価ポイント本の評価ポイント
掲載日:
外部ブログURLが設定されていません
投票する
投票するには、ログインしてください。
Kurara
Kurara さん本が好き!1級(書評数:811 件)

ジャンルを問わず、年間200冊を目標に読書をしています。
「たしかあの人が、あんなことを言っていたな…」というような、うっすら記憶に残る書評を書いていきたいと思っています。どうぞよろしくお願いします。

読んで楽しい:18票
参考になる:14票
共感した:1票
あなたの感想は?
投票するには、ログインしてください。

この書評へのコメント

  1. No Image

    コメントするには、ログインしてください。

書評一覧を取得中。。。
  • あなた
  • この書籍の平均
  • この書評

※ログインすると、あなたとこの書評の位置関係がわかります。

フォローする

話題の書評
最新の献本
ページトップへ