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ソネアキラ
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「政治の本質」は「敵と味方の区別」から―
いよいよカール・シュミット研究へ。アガンベン→カール・シュミットと、時代を遡る。図書館にあった『カール・シュミット 魔性の政治学』田中浩著を読もうとするが、ページをめくる指の動きが鈍い。

「政治の本質」は「敵と味方の区別」にあるという。これが有名な「友的関係」。

引用1
「C.シュミットが『政治的なものの概念』 (1927) において提起した概念。政治の本質は友-敵の対立状況において根源的に表われると彼は考える。近代の多元的国家論が国家にとっての敵を明確に定義できないために問題の決定を遅らせていることを批判しつつ,彼はワイマール時代のドイツの政治的混乱を解決するためには国家にとっての真の敵,つまり共産主義勢力の一掃が必要であると説いた。彼にとって政治の本質は例外状況である戦争に現れるのである。この概念はナチズムの思想に受継がれ,やがてはヒトラーの独裁を正当化する根拠にもなった。」(出典『ブリタニカ国際大百科事典』より  )

引用2
「カール・シュミット 生年:1888年 没年:1985年
ドイツの政治学者・公法学者。1907年ベルリン大学入学後、ミュンヘン大学を経てシュトラースブルク大学へ転学。1915年、司法試験合格の翌日に予備歩兵部隊に志願入隊。1933年5月、ナチ党に入党し、「ナチスの桂冠法学者」としてナチス政権の法学理論を支えた。1933年から'45年までベルリン大学教授。戦後アメリカ軍に逮捕され、捕虜収容所で1年以上を過ごしたのち釈放される。その後は生まれ故郷に戻り著述活動を続けた。1985年没。著作に『政治的ロマン主義』『政治神学』『現代議会主義の精神史的地位』『陸と海』『大地のノモス』などがある。」(出典『光文社古典新訳文庫』より)

保守vs革新という二項対立が、オールドファッションになって、特に若い層に受けないというのも、カール・シュミットの考えが普遍的なものであることの証明なんだろうか。


『政治的ロマン主義』カール・シュミット著
『カール・シュミット入門講義』仲正昌樹著
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ソネアキラ
ソネアキラ さん本が好き!1級(書評数:2153 件)

女子柔道選手ではありません。開店休業状態のフリーランスコピーライター。暴飲、暴食、暴読の非暴力主義者。東京ヤクルトスワローズファン。こちらでもささやかに囁いています。

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