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かもめ通信
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読みたい本のリストは長くなり、読んだことのある本は無性に再読したくなり、今すぐにでも旅に出たくなる。
カルヴィーノ、エーコ、タブッキをはじめとするイタリア近現代文学の翻訳者としてお馴染みの著者が2023年1月~4月までNHK文化センター青山教室で行った「作家と旅するイタリアの街」全13回の講座をベースにした本。
同講座は同じ内容で2022年4月~6月にNHKラジオ第2「カルチャーラジオ 文学の世界」でも放送されたのだそうだ。

イタロ・カルヴィーノの『見えない都市』を皮切りにチェーザレ・パヴェーゼ、ナタリーア・ギンズブルク、アントニオ・タブッキ、ウンベルト・サバ、エレナ・フェッランテア、ルベルト・モラヴィア、ウンベルト・エーコ、ディーノ・ブッツァーティ、アレッサンドロ・マンゾーニ、ジュンパ・ラヒリ、須賀敦子等々、それぞれの作品をひもといてヴェネツィアトリノ、ジェノヴァ、トリエステ、シチリア、ミラノ、ナポリ…と、イタリアの都市を訪ね歩く13章。

以前読みはしたが今ひとつピンとこなかったカルヴィーノの『見えない都市』を読み直せねばと思ったり、タブッキの『遠い水平線』を片手にジェノヴァに行きたくなったり。

トリエステと聞いて私が思い浮かべたのは、サバと須賀敦子とマグリスの『ミクロコスミ』だったのだが、この本にはマグリスのことが思いのほか詳しく紹介されていてなんだか妙に嬉しくなったりもした。

やっぱりフェッランテの『ナポリの物語』を読まなければ!と何度目かの決意を固めたりも…。

予想通り、読みたい本のリストは長くなり、読んだことのある本は無性に再読したくなった。

そうしていつかまた、本を片手にイタリアの街々を訪ね歩くことを夢に見るのもお約束。

<本書に登場する作品のレビュー>
見えない都市/カルヴィーノ
なぜ古典を読むのか/カルヴィーノ
マルコヴァルドさんの四季/カルヴィーノ
小さな徳 (須賀敦子の本棚)/ナタリーア・ギンズブルグ
ある家族の会話/ナタリーア・ギンズブルグ
遠い水平線/タブッキ
レクイエム/タブッキ
他人まかせの自伝-あとづけの詩学/タブッキ
夢の中の夢/タブッキ
いつも手遅れ/タブッキ
イザベルに ある曼荼羅/タブッキ
ウンベルト・サバ詩集(須賀敦子全集5巻)
ミクロコスミ/マグリス
べつの言葉で/ジュンパ・ラヒリ
わたしのいるところ/ジュンパ・ラヒリ

<著者の本>
タブッキをめぐる九つの断章
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かもめ通信
かもめ通信 さん本が好き!免許皆伝(書評数:2238 件)

本も食べ物も後味の悪くないものが好きです。気に入ると何度でも同じ本を読みますが、読まず嫌いも多いかも。2020.10.1からサイト献本書評以外は原則★なし(超絶お気に入り本のみ5つ★を表示)で投稿しています。

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