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ぱせりさん
ぱせり
レビュアー:
石垣のある庭は幸せの庭
最初に、石が好きで、石垣を作ることが好きなアンジェロさんがでてくる。そして、
「アンジェロさんが ジョーンズ夫人のにわに いしがきをつくるのがすきで、
ジョーンズ夫人が アンジェロさんのつくる いしがきがすきで、
シマリスのマークとそのかぞくや ともだちが アンジェロさんのつくる いしがきのあいだにある すきまが すきだったように、
シャムねこのピクシーは、いしがきにすんでいるシマリス(おいしそうだから)がすきでした」
と、つみあげうたみたいなことがおきている。


とうとう、シャムねこピクシーは、シマリスのマークをつかまえて、家に戻ってきて、ジョーンズ夫人をびっくりさせる。
「ピクシーは マークをおいかけ、
ジョーンズ夫人は ピクシーを
ジョーンズさんは ジョーンズ夫人を、ずっとおいかけつづけました」
と、まるで『おおきなかぶ』みたい。
何だか楽しくなってしまうのだけれど、それはお話のほんの始まり。


第一印象でちょっと苦手と思っていた相手が、後には気のあう友だちになることって、結構あるじゃないの。(出会いが、捕食者と獲物の関係であったとしても……)
そのために必要なのは、たっぷりの時間と空間。
それは、こつこつと積み上げていく石垣みたいなもの。


裏表紙は一面の石垣だけれど、色も形も大きさも違う石がパズルのように組まれていて、美しい。小さな動物が家を作れるようなすきまもたくさんで、ゆったりと気持ちがいい。
石垣のある庭が、幸せな庭に思えてくる。



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ぱせり
ぱせり さん本が好き!免許皆伝(書評数:1750 件)

いつまでも読み切れない沢山の本が手の届くところにありますように。
ただたのしみのために本を読める日々でありますように。

読んで楽しい:4票
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