DBさん
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ケルトの文化と歴史の本
漠然としたケルト文化という言葉を、豊富な挿絵とわかりやすい説明で時代と地域に分けて紹介した本です。
これを読んでからマビノギやトゥアハ・デ・ダナーンの神話、クー・フリンやフィンの英雄物語を読むとケルトへの理解が深まるかも。
ケルト文化とはケルト諸語を基盤としており、現代のケルト諸語圏はスコットランド、ウェールズ、コーンウォール、マン島、ブルターニュ地方、アイルランドになる。
ローマ時代にはガリアにケルト人が住んでいたが、徐々にローマ化していきローマの支配下にはいっていく。
現代のケルト諸語圏それぞれの地域のケルトとのかかわりについて詳しく解説してあって興味深い。
ケルト人は文字を持たずドルイドの口伝によって知識を伝えていたとされるが、実はかなり古くから文字を使っていてオガム文字の石碑などが残っているそうです。
ケルト人は鉄器文化であるハルシュタット/ラ・テーヌ文化にルーツを持つと考えられていたが、言語から考察すると巨石文化と重なるという。
ケルト語はイベリア半島からブリテン諸島の諸文化を橋渡しする共用語であり、民族から民族へ文化の伝播を担う言語だったと考えられるそうだ。
古代ケルト文化の象徴として「グネストルップの大釜」やケルトのコイン、剣、トルクといった美術品が紹介されています。
ドルイドといえば森の中で怪しげな儀式を行うイメージがあったが、これはローマ帝国以降になってからの話で古代では違ったそうです。
古代ケルトでは宗教儀礼を司る「ヴァテス」、詩歌を吟唱する「バルド」、そして政治や立法の権限を持つ「ドルイド」が知的階層集団を形成していた。
こうした知的階層の他に、王や貴族、農民、職人、平民と奴隷という明確な階層で区分された社会を形作っていたらしい。
ケルトには共通する神はなく、土地によってそれぞれ独自の神が信仰されていたという。
そして地下にあるというケルトの異界や、キリスト教化後も残り続けた妖精、ケルトの神話について見ていきます。
キリスト教化した後はケルトの土地神が聖人と結びつき、聖パトリックや聖ブリギッドとなって信仰されるようになる。
中世に入ってからはブリテン島のケルト諸語圏であるウェールズとコーンウォールを舞台としたアーサー王伝説の中にケルト文化を見ることができる。
そして現代ではケルト再興の象徴としてアイルランドの国宝「タラ・ブローチ」やケルト音楽にも触れています。
修道女フィデルマシリーズ読んでみよう。
これを読んでからマビノギやトゥアハ・デ・ダナーンの神話、クー・フリンやフィンの英雄物語を読むとケルトへの理解が深まるかも。
ケルト文化とはケルト諸語を基盤としており、現代のケルト諸語圏はスコットランド、ウェールズ、コーンウォール、マン島、ブルターニュ地方、アイルランドになる。
ローマ時代にはガリアにケルト人が住んでいたが、徐々にローマ化していきローマの支配下にはいっていく。
現代のケルト諸語圏それぞれの地域のケルトとのかかわりについて詳しく解説してあって興味深い。
ケルト人は文字を持たずドルイドの口伝によって知識を伝えていたとされるが、実はかなり古くから文字を使っていてオガム文字の石碑などが残っているそうです。
ケルト人は鉄器文化であるハルシュタット/ラ・テーヌ文化にルーツを持つと考えられていたが、言語から考察すると巨石文化と重なるという。
ケルト語はイベリア半島からブリテン諸島の諸文化を橋渡しする共用語であり、民族から民族へ文化の伝播を担う言語だったと考えられるそうだ。
古代ケルト文化の象徴として「グネストルップの大釜」やケルトのコイン、剣、トルクといった美術品が紹介されています。
ドルイドといえば森の中で怪しげな儀式を行うイメージがあったが、これはローマ帝国以降になってからの話で古代では違ったそうです。
古代ケルトでは宗教儀礼を司る「ヴァテス」、詩歌を吟唱する「バルド」、そして政治や立法の権限を持つ「ドルイド」が知的階層集団を形成していた。
こうした知的階層の他に、王や貴族、農民、職人、平民と奴隷という明確な階層で区分された社会を形作っていたらしい。
ケルトには共通する神はなく、土地によってそれぞれ独自の神が信仰されていたという。
そして地下にあるというケルトの異界や、キリスト教化後も残り続けた妖精、ケルトの神話について見ていきます。
キリスト教化した後はケルトの土地神が聖人と結びつき、聖パトリックや聖ブリギッドとなって信仰されるようになる。
中世に入ってからはブリテン島のケルト諸語圏であるウェールズとコーンウォールを舞台としたアーサー王伝説の中にケルト文化を見ることができる。
そして現代ではケルト再興の象徴としてアイルランドの国宝「タラ・ブローチ」やケルト音楽にも触れています。
修道女フィデルマシリーズ読んでみよう。
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好きなジャンルは歴史、幻想、SF、科学です。あまり読まないのは恋愛物と流行り物。興味がないのはハウツー本と経済書。読んだ本を自分の好みというフィルターにかけて紹介していきますので、どうぞよろしくお願いします。
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- 出版社:エクスナレッジ
- ページ数:0
- ISBN:9784767830544
- 発売日:2022年09月01日
- 価格:1848円
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