ぷるーとさん
レビュアー:
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明治末期の闇の深さにゾワゾワする。
江戸幕府が倒れ、江戸は東亰て名を改め、帝が東亰に行幸、翌年の再行幸でなし崩し的にそのまま奠都、「帝都・東亰」が誕生した。その誕生から29年。
洋風が流行り、瓦斯燈がつき、都の夜は明るくなったかに見えたが、その実、闇は今なお暗く、夜に跋扈するものたちも絶えなかった。
そんな東亰の夜を近頃不安がらせているのが闇御前と火炎魔人。いずれも夜中に現れて、闇御前は相手を切りつけ、火炎魔人は高所から人を火だるまにして突き落とす。
帝都日報の記者平河新太郎は、取材で知り合った大道芸人の万造と会うたびこの闇御前・火炎魔人の話をしていたが、双方の被害者15人中鷹司家の関係者が2人いることに注目、狙いは鷹司家であとはそれをごまかすための犯行ではないかと考えた。
何者かは分からない妖しげな黒衣と彼が操る娘の人形を前座に、新太郎と万造を狂言回しに、明治末期の東亰で、家督相続を巡る鷹司家の悲劇が描かれていく。
そして、鷹司家の後継ぎと目されていた一人が死にその葬儀のさなか、大帝崩御の知らせが街を駆け抜ける。
鷹司家の悲劇は、なぜ起こったのか。東亰の夜の闇の深さに、慄然とする。
洋風が流行り、瓦斯燈がつき、都の夜は明るくなったかに見えたが、その実、闇は今なお暗く、夜に跋扈するものたちも絶えなかった。
そんな東亰の夜を近頃不安がらせているのが闇御前と火炎魔人。いずれも夜中に現れて、闇御前は相手を切りつけ、火炎魔人は高所から人を火だるまにして突き落とす。
帝都日報の記者平河新太郎は、取材で知り合った大道芸人の万造と会うたびこの闇御前・火炎魔人の話をしていたが、双方の被害者15人中鷹司家の関係者が2人いることに注目、狙いは鷹司家であとはそれをごまかすための犯行ではないかと考えた。
何者かは分からない妖しげな黒衣と彼が操る娘の人形を前座に、新太郎と万造を狂言回しに、明治末期の東亰で、家督相続を巡る鷹司家の悲劇が描かれていく。
そして、鷹司家の後継ぎと目されていた一人が死にその葬儀のさなか、大帝崩御の知らせが街を駆け抜ける。
鷹司家の悲劇は、なぜ起こったのか。東亰の夜の闇の深さに、慄然とする。
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 ホラー以外は、何でも読みます。みなさんの書評を読むのも楽しみです。
 よろしくお願いします。
 
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- 出版社:新潮社
- ページ数:443
- ISBN:9784101240220
- 発売日:1999年04月01日
- 価格:620円
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