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祐太郎さん
祐太郎
レビュアー:
小説を読むのに疲れたら読むといい。ああ、小説ってこんなに良いものだったんだなと思えるから。
私は存じ上げなかったが、著者は有名なインフルエンサー作家・書評家。小説の書き方の本はあっても読み方の本はなかなかというということで、小説の読み方、そして有名な小説を読むコツを取り上げている。

面白いのは小説のタイトルについて書かれた部分。小説が難しいのはタイトルを見ても自分が求めているのと合致しているかわからないという点を指摘し、実用書はタイトルですべてが分かるとつづっているが、実はこの本「(読んだふりしたけど)ぶっちゃけよく分からん、あの名作小説を面白く読む方法」
こそ、まさにそれなのである。でも、その点については触れていない。

さて、小説とは何なのか。

わたしはこんなふうに悩みを持っているよ。そんで、その悩みに対してこう考えたり、こんな体験をしたりしたけれど、まあ、これが解決になるかどうかは、あなたの解釈にゆだねるよ。ていうか、解決なんてしないかもしれないけど


とぶっちゃけた考えを披露し、これを前提と、「積読」はその本を読むタイミング(自分の悩みと小説の中の悩みが一致するタイミング)を待っているもの、そしてそのために小説で描かれるテーマ、メタファーを引っ張り出す必要性へと言及する。

作者が紹介するコツは、実は本が好き!でも過去に流行したものが多い。

『グレート・ギャツビー』は冒頭の翻訳を比較して読みやすいものを手に取る。
『キャッチャー・イン・ザ・ライ』では主人公の年齢になってみる。

書評サイトにかかわらない人からすれば、目新しいことが多いのだろうし、小説が苦手な人にとっては良い入門書になると思う。

さて、私はこの本の全部を読んでいない。読んだのは、過去に呼んだことがある本(『吾輩は猫である』など)、挫折した本(『老人と海』など)、積んでいる本(『金閣寺』など)の説明は読んだけれど、そもそも手に取ろうと思っていなかった小説については読んでいない。今後、まっさらな気持ちで読み進めたいからだ。後のため読まなかったものだけを列挙していく。

『三体』(劉慈欣)
『うたかたの日々』(ボリス・ヴィアン)
『ゴリオ爺さん』(バルザック)
『若草物語』(オルコット)
『亜美ちゃんは美人』(綿矢りさ)
『お父さんは心配なんだよ』(カフカ)
『存在の耐えられない軽さ』(ミラン・クンデラ)

小説を読むのに疲れたら読むといい。ああ、小説ってこんなに良いものだったんだなと思えるから。
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祐太郎
祐太郎 さん本が好き!免許皆伝(書評数:2353 件)

片道45分の通勤電車を利用して読書している
アラフィフ世代の3児の父。

★基準
★★★★★:新刊(定価)で買ってでも満足できる本
★★★★:新古書価格・kindleで買ったり、図書館で予約待ちしてでも満足できる本
★★★:100均価格で買ったり図書館で何気なくあって借りるなら満足できる本
★★:どうしても本がないときの時間つぶし程度ならいいのでは?
★:う~ん
★なし:雑誌などの一言書評

※仕事関係の本はすべて★★★で統一します。

プロフィールの画像はうちの末っ子の似顔絵を田中かえが描いたものです。
2024年3月20日更新

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