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ぷるーと
レビュアー:
サリンジャーにまつわる事件を下敷きにしたミステリ。
ニューヨークで古本売買の書店を開いているバーニー・ローデンバーは、泥棒という裏の顔を持っている。

ある日、書店にやって来た女性が、ガリヴァー・フェアボーンの代表作『ノーボディズ・ベイビー』を書棚から持ってきて、「これはいくら?」ときいた。書店で売っているペーパーバックより高値なのはなぜかと尋ね、初版でサイン入りならいくらになるかときいてきた。

女性アリス・コットレルは、中学生のときに書いた作文が注目されて全国誌に載り、フェアボーンから手紙をもらい、三年間同棲し彼と別れたあと、自らも作家となった。アリスは、フェアボーンのエージェントが自分宛のフェアボーンの手紙をオークションにかけようとしていること、フェアボーンにはもはやそれを止める手立てがないこと、だからエージェントが持っているフェアボーンの手紙をすべて盗んでほしいのだ、とバーニーに依頼を持ちかけた。

ところが、長年に渡ってホテル暮らしをしているエージェントの部屋に忍びこんでみると、エージェントは殺害されており、バーニー部屋に入る直前に運悪く顔を見られてしまった女性による告発で容疑者として捕まってしまう。

このミステリは、少女時代にサリンジャーと同棲していた女性が回想録を書き、彼からもらった14通のラブレターをオークションにかけた事件を下敷きにしている。著名人の書いたものなら高く売れるとみこしてオークションにかける者、それをなんとしても手に入れたい熱狂的なファン、有名になるというのも、なんとも大変なことだ。

ちなみに、この作品にはフェアボーン自身が別な人物になりきって登場しており、「彼が!?」と驚かされる。
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ぷるーと
ぷるーと さん本が好き!1級(書評数:2922 件)

 ホラー以外は、何でも読みます。みなさんの書評を読むのも楽しみです。
 よろしくお願いします。
 

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