たけぞうさん
レビュアー:
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芥川賞候補作品。価値観破壊系小説。
芥川賞・直木賞候補作が発表になるとき、わたしは書誌情報を参考にして数冊読むのが好きです。この作品は、過激さが肌に合わない可能性を感じつつも、LGBTQ+がありそうで、チャレンジ精神で読みました。そして、惨敗しました。
物語はシンプルな構成です。仲良くなった友人が重傷を負わせられ、主人公が仕返しにいくというものです。たぶん、、、きっと。
あいまいに書いたのは、それくらい分かりにくい作品なのです。LGBTQ+、黒人系日本人、ゲイのセックス、血とクソの香り。過激アイテムがめたくそに詰め込まれていて、刺激物という飛び道具が主体になっていて、それを取っ払ったときの残ったものが気になりました。そもそも芥川賞は純文学だよねと、つい否定的な考えが頭によぎります。とりあえず読速を上げてこの作品を読み終えることを優先しました。ボロクソに書いてすみません。趣味じゃなかったのです。
井上ひさしさんの講演録で、どんな作品にもいいところはあるはずで、それを見つけて伝えることの素晴らしさを学んではいるのですが、わたしにとってこの作品はハードルが高すぎました。過激アイテムを持ち出しているのなら、例えば差別意識に話をふるとかなど、料理の仕方があると思うのですが、わたしは著者の考えをうまくすくえなかったのです。
逆説的になりますが、だからこその芥川賞候補作なのかもしれません。最近の受賞作品は、発達障害的な極端な人物像が散見されていて、見たことも聞いたこともない視点の掘り起こしを重視しているのかもしれません。
この作品は、暴力的なセックス場面が多くあります。しかしわたしには、その過激さこそが目くらましに思えるのです。物語の本質は、仲間の仇討ちです。そんなオーソドックスな題材を、現代的なマイノリティーの価値観と合わせたらどうなるのかという、目新しさがこの作品の特徴なのかなと思いました。
残念ながら、この作品は芥川賞を受賞できませんでしたが、もう少し題材を活かすことができれば、道は開けてくるのかもしれません。著者の持っている視点は、何らかの経験なり取材なりに裏打ちされているはずで、書ける人は少ないと思われるいい面があると思いますので。
ここまでは芥川賞発表前までに書きました。やっぱり、この作品は受賞できませんでした。しかし、何か新しいものはないかという手探りに対しては、一定の成果を示していると思います。興味のある方、参考にして下さい。
物語はシンプルな構成です。仲良くなった友人が重傷を負わせられ、主人公が仕返しにいくというものです。たぶん、、、きっと。
あいまいに書いたのは、それくらい分かりにくい作品なのです。LGBTQ+、黒人系日本人、ゲイのセックス、血とクソの香り。過激アイテムがめたくそに詰め込まれていて、刺激物という飛び道具が主体になっていて、それを取っ払ったときの残ったものが気になりました。そもそも芥川賞は純文学だよねと、つい否定的な考えが頭によぎります。とりあえず読速を上げてこの作品を読み終えることを優先しました。ボロクソに書いてすみません。趣味じゃなかったのです。
井上ひさしさんの講演録で、どんな作品にもいいところはあるはずで、それを見つけて伝えることの素晴らしさを学んではいるのですが、わたしにとってこの作品はハードルが高すぎました。過激アイテムを持ち出しているのなら、例えば差別意識に話をふるとかなど、料理の仕方があると思うのですが、わたしは著者の考えをうまくすくえなかったのです。
逆説的になりますが、だからこその芥川賞候補作なのかもしれません。最近の受賞作品は、発達障害的な極端な人物像が散見されていて、見たことも聞いたこともない視点の掘り起こしを重視しているのかもしれません。
この作品は、暴力的なセックス場面が多くあります。しかしわたしには、その過激さこそが目くらましに思えるのです。物語の本質は、仲間の仇討ちです。そんなオーソドックスな題材を、現代的なマイノリティーの価値観と合わせたらどうなるのかという、目新しさがこの作品の特徴なのかなと思いました。
残念ながら、この作品は芥川賞を受賞できませんでしたが、もう少し題材を活かすことができれば、道は開けてくるのかもしれません。著者の持っている視点は、何らかの経験なり取材なりに裏打ちされているはずで、書ける人は少ないと思われるいい面があると思いますので。
ここまでは芥川賞発表前までに書きました。やっぱり、この作品は受賞できませんでした。しかし、何か新しいものはないかという手探りに対しては、一定の成果を示していると思います。興味のある方、参考にして下さい。
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ふとしたことで始めた書評書き。読んだ感覚が違うことを知るのは、とても大事だと思うようになりました。本が好き! の場と、参加している皆さんのおかげです。
星の数は自分のお気に入り度で、趣味や主観に基づいています。たとえ自分の趣味に合わなくても、作品の特徴を書評で分かるようにしようと務めています。星が低くても作品がつまらないという意味ではありません。
自己紹介ページの二番目のアドレスは「飲んでみた」の書評です。
三番目のアドレスは「お絵描き書評の部屋」で、皆さんの「描いてみた」が読めます。
四番目のアドレスは「作ってみた」の書評です。
よかったらのぞいてみて下さい。
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- 出版社:河出書房新社
- ページ数:0
- ISBN:9784309031415
- 発売日:2023年09月27日
- 価格:1760円
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