紅い芥子粒さん
レビュアー:
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菅原道真は、讃岐に赴任していたことがあります。竹取の翁の名は、「讃岐のみやつこ」で、道真邸には竹林もあったそうで……
著者が京都新聞に連載したコラムを、一冊の本にまとめたもの。
「竹取物語」の成立時期は、875-890年ごろであるといわれています。
そのころ菅原道真は、讃岐に赴任していました。
讃岐守の時代の道真は、都から左遷されたと思い落ち込んでいて、政治よりも学問や文学に力を注いでいたそうです。
竹取の翁の名は”讃岐のみやつこ”で、道真邸の庭には竹林もあり……
平安時代の物語文学には、署名がないのがふつうだったそうです。
原本は残っておらず、写本、写本で伝わっていくので、誤写や改変もありうる。
原作者を特定するのは、きわめて困難。
菅原道真作者説は、証明の出来ない仮説のひとつというわけです。
菅原氏の系譜にも触れられており、野見宿禰が道真の遠祖であることを、この本で知りました。
野見宿禰といえば相撲の神様。垂仁天皇の御前試合で、当麻蹴速と闘い、蹴り殺してしまったという話は、よく知られています。
学問の神様といわれる道真と、荒々しい相撲の神様が同じ系譜の人だったとは。
その野見宿禰は、悲惨な殉死をなくすために埴輪を提唱したといいますから、ただの荒くれものではなかったのです。
怨霊になって天に昇り、憎き藤原邸に雷を落とした、菅原道真。
天上で罪を犯して人界に流されてきて、帝の求婚を拒絶して月に昇った、かぐや姫。
似ている? まったくちがう?
「竹取物語」の成立時期は、875-890年ごろであるといわれています。
そのころ菅原道真は、讃岐に赴任していました。
讃岐守の時代の道真は、都から左遷されたと思い落ち込んでいて、政治よりも学問や文学に力を注いでいたそうです。
竹取の翁の名は”讃岐のみやつこ”で、道真邸の庭には竹林もあり……
平安時代の物語文学には、署名がないのがふつうだったそうです。
原本は残っておらず、写本、写本で伝わっていくので、誤写や改変もありうる。
原作者を特定するのは、きわめて困難。
菅原道真作者説は、証明の出来ない仮説のひとつというわけです。
菅原氏の系譜にも触れられており、野見宿禰が道真の遠祖であることを、この本で知りました。
野見宿禰といえば相撲の神様。垂仁天皇の御前試合で、当麻蹴速と闘い、蹴り殺してしまったという話は、よく知られています。
学問の神様といわれる道真と、荒々しい相撲の神様が同じ系譜の人だったとは。
その野見宿禰は、悲惨な殉死をなくすために埴輪を提唱したといいますから、ただの荒くれものではなかったのです。
怨霊になって天に昇り、憎き藤原邸に雷を落とした、菅原道真。
天上で罪を犯して人界に流されてきて、帝の求婚を拒絶して月に昇った、かぐや姫。
似ている? まったくちがう?
掲載日:
書評掲載URL : http://blog.livedoor.jp/aotuka202
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読書は、登山のようなものだと思っています。読み終わるまでが上り、考えて感想や書評を書き終えるまでが下り。頂上からどんな景色が見られるか、ワクワクしながら読書という登山を楽しんでいます。
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- 出版社:和泉書院
- ページ数:0
- ISBN:9784757609082
- 発売日:2019年06月14日
- 価格:2860円
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