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morimoriさん
morimori
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 本を読む楽しさを教えてくれた図書館のおねえさん。図書館ではいろいろな楽しいことが待っている。
 トマスの両親はメキシコからの移民で、アメリカ国内を移動しながら野菜や果物の収穫にあわせ、農家の仕事を手伝っている。満足に学校へ通うことができないトマスは、親切な図書館員のお姉さんとの出会いがきっかけとなり図書館に通うようになり、本を読む喜びを知る。カリフォルニア大学学長の幼い日の思い出をもとにした絵本。

 トマスが本を読む喜びを感じることができたのは、何がきっかけだったのか。子どもと図書館員がどのように関わりあって親しくなっていったのかがシンプルに書かれている。図書館に入るのを躊躇していたトマスに対して、中へ入るように促し、「まずはお水を飲みなさい」とおねえさん。次にトマスに興味のあるものを聞いて、恐竜の本を何冊かトマスに渡す。特別なことをするわけでなく、図書館員として親切に対応している。

 両親とともにアメリカを移動しているトマスは、図書カードなるものを持っていなかったのだろう。図書館員のお姉さんのカードで本を貸し出し、トマスは家で家族の前でも本を読むことができた。本来は他人のカードで本を貸し出すことはできないのだが、臨機応変に本を貸し出してくれたおねえさんは親切だ。親切な図書館のおねえさんがいて、いつでも本を借りられて、どんな本でも読むことのできる図書館はトマスにとってとても楽しい場所だったのに違いない。

 今現在私が勤務している図書館では、「絵本に関する絵や登場するキャラクターの絵を描いて図書館に持ってきてね」というイベントを実施している。持ってきてくれた絵を図書館に貼りだしてちょっとした美術館のようになりつつある。この機会に子どもたちが図書館って楽しいとか、絵本を読む楽しさ、絵本の中の登場人物により親しみを感じることができたら良いなと思っている。

 
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morimori
morimori さん本が好き!1級(書評数:951 件)

多くの人のレビューを拝見して、読書の幅が広がっていくのが楽しみです。感動した本、おもしろかった本をレビューを通して伝えることができればと思っています。

読んで楽しい:5票
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