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三太郎さん
三太郎
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仙台における、明治から昭和の終わりまでのジャズの歴史のムック本。
著者の岡本氏のプロフィールはあまり明らかではないが、1953年に東京で生まれ仙台で育ったとか。ジャズの熱心な愛好家のようだ。仙台でジャズに関する展示会が開かれたのを切っ掛けに、仙台でのジャズ受容の歴史をまとめようと思ったとか。

ジャズは20世紀初めに米国のモントリオールで生まれたとされているが、当時はJass(ジャス)と呼ばれたとか。そのジャスがシカゴにわたってJazz(ジャズ)と呼ばれるようのなったのだとか。

だからか、日本での当初のジャズの名称はジャスとかヂアツとかジヤヅとか一定しなかった。

ジャズを日本に最初に紹介したのは興行主でもあった女流奇術師の松勝斎天勝だという。彼女ら一行は関東大震災の翌年に米国興行を行い、そこで生まれたばかりのジャズに出会い、楽団を日本へ連れてきて興行したという。仙台でも東一番町あたりにあった芝居小屋で興行しており、もしかしたら作家の宮澤賢治も仙台で生のジャズの演奏を聴いたのではないかという。彼の作品にはジャズが出てくるとか。

終戦後のジャズと仙台の関りは、敗戦後から1957年(僕の生まれた年)まで仙台に駐留していた米軍のキャンプが中心になった。あのルイ・アームストロングが米軍慰問のために仙台で演奏している。仙台のジャズメンも前座を務めた。

1960~70年代にはマイルス・デイビス、ビル・エバンスやセロニアス・モンクらジャズ界のビッグネームが仙台で公演した。

そのころには仙台市内に多くのジャズ喫茶ができて著者は思い出のお店をいくつも紹介している。

また1986年の東一番町ストリートフェスティバル以降、仙台で定期的なフェスティバルを行う機運が高まって、1991年からの定禅寺ストリートジャズフェスティバルにつながっていった。(コロナで中断していたが、今年は再開されるらしい。)


私事ですが、今年中には横浜から故郷の仙台に帰る計画です。仙台で生の演奏を聴きたいなあ。
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三太郎
三太郎 さん本が好き!1級(書評数:827 件)

1957年、仙台に生まれ、結婚後10年間世田谷に住み、その後20余年横浜に住み、現在は仙台在住。本を読んで、思ったことあれこれを書いていきます。

長年、化学メーカーの研究者でした。2019年から滋賀県で大学の教員になりましたが、2023年3月に退職し、10月からは故郷の仙台に戻りました。プロフィールの写真は還暦前に米国ピッツバーグの岡の上で撮ったものです。

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この書評へのコメント

  1. かもめ通信2023-05-15 17:44

    知り合いが出てきそうな気がする本!
    それはされおき、三太郎さん、帰省ではなくUターンするってことですか?
    仙台、いいですよね!
    仙台オフしたいかもw

  2. 三太郎2023-05-15 20:31

    嫁さんと仙台移住計画を進めています。

    仙台オフ、いですねえ。仙台近郊で会員が何人くらいいるのかな。

  3. かもめ通信2023-05-15 21:58

    仙台、行きたいけれど、直行便がないんですよね。
    たぶん一番早いのはいったん羽田に出て……。
    とうとう親せきが一人もいなくなってしまったので、益々遠くなってしまいました。

    でも、行きたーい!

  4. 三太郎2023-05-16 15:56

    今は新幹線で簡単に仙台に出れますよ。是非仙台にお越しください。

  5. No Image

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