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波津雪希
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朝鮮人民共和国が舞台の小説です。
 冒頭に本書は脱北者の多岐にわたる取材により
基づいて書かれているとありました。
少ない朝鮮人民共和国の情報から現地の様子を
描くのは非常に困難を極めたと思います。
しかしながら、本書に書かれているようなことが
実際に在った出来事に近いとしたら、日本との違い
に戸惑います。何故、国を捨てるのかが理解できました。

 主人公のアンサノは上司から過去の事件について
再度調べ直すように言われて雨の中、价川市に車で向かうが
途中、当たり屋に遭遇し人民保安官のバッチを見せると
逃げ出す当たり屋たち。ここで彼らを拘束しなかったのは
住人たちの生活の苦しみを知った上なのでしょう。
しかし、そんな性格のアンサノは既に上司に嵌められて
いるとは知りもしないで捜査に当たる。

 アンサノが担当した事件の新犯人は自分の父親で
父親が逮捕されると自分の階級が落ちる。
また自首してきた男の矢も得ない事情もあり
アンサノが同報告書をまとめるのかが気になりましたが
裏にあった陰謀はアンサノを嵌めることで
朝鮮人民共和国を変えていきたい上層部の意向だったのは
意外でした。なんだかペテンに遭った気分です。
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波津雪希
波津雪希 さん本が好き!1級(書評数:1951 件)

本を読むのは、もっぱら移動時間。
移動時間が長い時ほど、読書量が増えます。

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