ぷるーとさん
レビュアー:
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なんともイタリアらしい犯罪小説。
ペルージャに住むイタリア有数の大富豪ルッジェイロ・ミレッティが誘拐された。1億リラの身代金が支払われたがルッジェイロは解放されず、さらなる金額が要求された。業を煮やしたミレッティ家は、政治的なコネを使って、ローマから有能な警官を派遣するように要請した。
ところが、有能な警官はみな、多忙で手が離せない。そこで、白羽の矢が当たったのが、前首相が絡んだ事件で大ポカをしでかして閑職に追いやられているアウレリオ・ゼン警視。
ペルージャに来たものの、ゼンはペルージャ警察の警官たちからほとんど相手にされず、警官たちは非協力的だった。そもそも、ミレッティ家が、警察に非協力的なのだ。
昼食をとるために入ったカフェでたまたまルッジェイロの友人アントニオ・クレピと遭遇したゼンは、ミレッティ家の弁護士に会えるからとクレピ家の夕食に招かれ、そこでミレッティ家の面々と顔を合わせることに。だが、肝心の弁護士は姿を見せなかった。その後、弁護士の死体が発見される。
大金持ち一家によくある醜聞、家庭内の権力争い。それが、イタリアだと、周囲のもろもろを巻き込んで、ことさら大袈裟なものになる。
だが、この作品の最もイタリアらしいところは、ゼン警視だろう。それほど有能には見えず、そのためか上手く悪用されて大ポカをしでかす。それでもしぶとく粘って、なんと最後にはちゃっかり裏取引までしている。この事件で一番得をしたのは、彼なのではないだろうか。
ところが、有能な警官はみな、多忙で手が離せない。そこで、白羽の矢が当たったのが、前首相が絡んだ事件で大ポカをしでかして閑職に追いやられているアウレリオ・ゼン警視。
ペルージャに来たものの、ゼンはペルージャ警察の警官たちからほとんど相手にされず、警官たちは非協力的だった。そもそも、ミレッティ家が、警察に非協力的なのだ。
昼食をとるために入ったカフェでたまたまルッジェイロの友人アントニオ・クレピと遭遇したゼンは、ミレッティ家の弁護士に会えるからとクレピ家の夕食に招かれ、そこでミレッティ家の面々と顔を合わせることに。だが、肝心の弁護士は姿を見せなかった。その後、弁護士の死体が発見される。
大金持ち一家によくある醜聞、家庭内の権力争い。それが、イタリアだと、周囲のもろもろを巻き込んで、ことさら大袈裟なものになる。
だが、この作品の最もイタリアらしいところは、ゼン警視だろう。それほど有能には見えず、そのためか上手く悪用されて大ポカをしでかす。それでもしぶとく粘って、なんと最後にはちゃっかり裏取引までしている。この事件で一番得をしたのは、彼なのではないだろうか。
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ホラー以外は、何でも読みます。みなさんの書評を読むのも楽しみです。
よろしくお願いします。
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- 出版社:新潮社
- ページ数:0
- ISBN:9784102394014
- 発売日:1992年12月01日
- 価格:33円
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