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ぱせりさん
ぱせり
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「でも、ごくたまに、人のなかにも、  馬語の半分くらいはわかるようになる こどもがいるみたいです」
ウマは、ウマ同志だけで通じる言葉「馬語」を話しているから、ヒトはウマの言葉がわからないし、ウマはヒトの言葉がわからないのだ。

「でも、ごくたまに、人のなかにも、
 馬語の半分くらいはわかるようになる
 こどもがいるみたいです」
 それはどんなこどもなのかな。


与那国島で馬とずっと暮らしている著者は、習い覚えた(?)馬語の一端を紹介してくれる。
馬は、耳や目、しっぽ、それから行動など全身で、言葉を伝えている。
だけど、誰もが、ウマに馬語で話しかけてもらえるわけではない。
では、ウマに話してもらうにはどうしたらいいのだろう。


これ、マリー・ホール・エッツの美しい絵本『わたしとあそんで』の女の子がみつけたことと、いっしょかなあ、と思ったら、なんだかうれしくなった。
『わたしとあそんで』は、「おはなし」だ。
でも、『ウマと話すための7つのひみつ』は、作者・河田桟さんの実際の体験に基づいている。
それなのに、いっしょ、というか通じ合うことが、不思議に思うし、同時にそれは当たり前、とも思う。どちらの本も、ごまかしのない「本当のこと」が書かれているのなら。


人の決まり事の中で暮らしていると、ときどき忘れてしまうのだけれど、だいじょうぶ。あなたにもわたしにも、ほんとうはゆっくりたっぷりの時間がある。それが、相手を大切にすることや居心地の良さに繋がっていく。
期待はするけれど、しすぎないようにしたい。そして、もしもあちらがこちらにちょっとでも心寄せてくれたら、それはどんなにうれしいだろう。
きっとこれ、馬と人との話、というだけではない。






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ぱせり
ぱせり さん本が好き!免許皆伝(書評数:1737 件)

いつまでも読み切れない沢山の本が手の届くところにありますように。
ただたのしみのために本を読める日々でありますように。

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