たけぞうさん
レビュアー:
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ビブリオトーク推進者による楽しみかたの実践。
著者はビブリオトークの名付け親です。本の紹介で、新しい方法の実践をいろいろと試している人です。略歴をみると、学校の先生、教育委員会を経て、いまは大学教授です。題名が気に入ったので読んでみました。書評を魅力的にするヒントがないかな、なんて下心がありまして。。。
わたしはビブリオバトルと同じものと思っていたのですが、読書メーターの書評によると、ビブリオトークが目指しているものはちょっと違うようです。ビブリオバトルは対戦形式で勝ち上がり、チャンプ本を決めますよね。これに対してビブリオトークは、単に紹介するだけであり、聞いている人の興味をどれだけ引いたかのアンケートを取り、その本を読む人が増えればというきっかけ作りなのでした。著者がこだわっている部分です。
著者は、ビブリオトークでいかに盛り上がるかを研究しています。その結果をまとめて出版しており、この本がなんと六冊目とのこと。先行本はこんなラインナップです。
「グループでもできるビブリオトーク」
「テーマ別のビブリオトーク」
「岩波少年文庫のビブリオトーク」
「読み聞かせを活用したビブリオトーク」
「ビブリオクイズ」
なるほどな、だからビブリオ漫談にたどり着いたんだと納得しました。いかに面白く伝えるか。バトル形式の場合、チャンプ本になるためにはそれだけ耳目を集める必要があります。勝った本はもちろん読む価値があると思います。しかし大事なことは、負けた本にだって充分魅力があるということです。ビブリオトークとは、勝ち負けで本を排除しないようにすることかなと思いました。そもそも読書は好みがあるから、チャンプ本を一冊だけ選び、それを読めばいいんだという雰囲気になること自体、読書の本質から外れている気がするんですね。著者はこの本では考えを述べていませんが、ひょっとしたこういうことがシリーズの最初に書いてあるのかもしれません。
この本は、中学生向け、小学生向けに、実践で漫才形式でビブリオトークしたものを書き起こしたものです。題名は漫談ですが、内容は漫才です。著者は題名選択に迷ったとのことですが、漫才という言葉になにか気になることがあったのでしょうね。理由は書いてありません。
取り上げられた本が、有名な本が多いこともいいですね。自分が知っているあの本がどう紹介されているのか、興味を持てると思いますよ。そんな等身大感があるのもよかったです。君の膵臓を食べたい、君の名はなどの流行ものから、オズの魔法使いや赤毛のアンなどの名作児童書、はてはハツカネズミと人間までありました。わたしは、小公女に惹かれましたね。
漫才なので、間の取りかたやしゃべりかたも重要ですが、紙面なので言葉しか伝わらないハンデがありました。それでも、本が好きな気持ちが伝わってきたので、いい一冊なのだと思います。
著者のビブリオトークのルールの中に、作品や作家に敬意を払うこと、書誌情報・あらすじに加え、主観的な感想も入れてよいとあります。ゴールは、本の紹介後に読んでみたい人の数をかぞえることです。なかなかいいルールですね。ほかにはコツとして、最後にオチをつけることを推奨しています。人を楽しませることを真剣に考えている本で、気の持ちようを参考にすると、いい書評につながるように思いました。
わたしはビブリオバトルと同じものと思っていたのですが、読書メーターの書評によると、ビブリオトークが目指しているものはちょっと違うようです。ビブリオバトルは対戦形式で勝ち上がり、チャンプ本を決めますよね。これに対してビブリオトークは、単に紹介するだけであり、聞いている人の興味をどれだけ引いたかのアンケートを取り、その本を読む人が増えればというきっかけ作りなのでした。著者がこだわっている部分です。
著者は、ビブリオトークでいかに盛り上がるかを研究しています。その結果をまとめて出版しており、この本がなんと六冊目とのこと。先行本はこんなラインナップです。
「グループでもできるビブリオトーク」
「テーマ別のビブリオトーク」
「岩波少年文庫のビブリオトーク」
「読み聞かせを活用したビブリオトーク」
「ビブリオクイズ」
なるほどな、だからビブリオ漫談にたどり着いたんだと納得しました。いかに面白く伝えるか。バトル形式の場合、チャンプ本になるためにはそれだけ耳目を集める必要があります。勝った本はもちろん読む価値があると思います。しかし大事なことは、負けた本にだって充分魅力があるということです。ビブリオトークとは、勝ち負けで本を排除しないようにすることかなと思いました。そもそも読書は好みがあるから、チャンプ本を一冊だけ選び、それを読めばいいんだという雰囲気になること自体、読書の本質から外れている気がするんですね。著者はこの本では考えを述べていませんが、ひょっとしたこういうことがシリーズの最初に書いてあるのかもしれません。
この本は、中学生向け、小学生向けに、実践で漫才形式でビブリオトークしたものを書き起こしたものです。題名は漫談ですが、内容は漫才です。著者は題名選択に迷ったとのことですが、漫才という言葉になにか気になることがあったのでしょうね。理由は書いてありません。
取り上げられた本が、有名な本が多いこともいいですね。自分が知っているあの本がどう紹介されているのか、興味を持てると思いますよ。そんな等身大感があるのもよかったです。君の膵臓を食べたい、君の名はなどの流行ものから、オズの魔法使いや赤毛のアンなどの名作児童書、はてはハツカネズミと人間までありました。わたしは、小公女に惹かれましたね。
漫才なので、間の取りかたやしゃべりかたも重要ですが、紙面なので言葉しか伝わらないハンデがありました。それでも、本が好きな気持ちが伝わってきたので、いい一冊なのだと思います。
著者のビブリオトークのルールの中に、作品や作家に敬意を払うこと、書誌情報・あらすじに加え、主観的な感想も入れてよいとあります。ゴールは、本の紹介後に読んでみたい人の数をかぞえることです。なかなかいいルールですね。ほかにはコツとして、最後にオチをつけることを推奨しています。人を楽しませることを真剣に考えている本で、気の持ちようを参考にすると、いい書評につながるように思いました。
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ふとしたことで始めた書評書き。読んだ感覚が違うことを知るのは、とても大事だと思うようになりました。本が好き! の場と、参加している皆さんのおかげです。
星の数は自分のお気に入り度で、趣味や主観に基づいています。たとえ自分の趣味に合わなくても、作品の特徴を書評で分かるようにしようと務めています。星が低くても作品がつまらないという意味ではありません。
自己紹介ページの二番目のアドレスは「飲んでみた」の書評です。
三番目のアドレスは「お絵描き書評の部屋」で、皆さんの「描いてみた」が読めます。
四番目のアドレスは「作ってみた」の書評です。
よかったらのぞいてみて下さい。
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- 出版社:あいり出版
- ページ数:0
- ISBN:9784865550672
- 発売日:2019年03月08日
- 価格:1320円
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