DBさん
レビュアー:
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お取り寄せで旅行気分の本
ひきこもりグルメ紀行は、基本家に引きこもっている著者が家に居ながらにして各地の名産を味わいエッセイを書くという企画です。
食べるのが好きだが意外とチャレンジ精神がない、という自己評価の著者だが、顎関節症で口が二センチしか開かず、歯周病で二十代にして入れ歯を勧められインプラントが入っているという。
選ぶものも偏りそうだなと思ったが、編集者の方が選んで送ってきた名産を自宅で食べてリポするというスタイルのため、甘いもの、堅いもの、お菓子から肉と毎回趣向を変えて各地の名産を紹介していきます。
最初に登場するのは高知県の名産「ケンピ」だった。
芋ケンピしか知らなかったが、土佐のケンピは小麦粉と砂糖を棒状にして堅く焼き上げたもので、前歯だと堅くて歯が立たないので奥歯で噛んだ方がいいというほどだ。
それだけ水分が少なければ保存食にもなりそうだ。
しかもパッケージに元祖という店がいろいろあるがそっちはパクリでうちが元祖だと書かれているそうで、著者はこれを「ポイズンな世の中にドロップキック」していると表現する。
通り一遍の名産紹介なら情報番組やネットのおまとめ情報で十分だから、やはりこれはエッセイとして楽しむべき本なのだろう。
有名どころでは「赤福」、「うなぎパイ」、「もみじ饅頭」に「きびだんご」、「桔梗信玄餅」といったお土産の定番あり。
もはや何が元祖かわからなくなるくらい類似商品があるという「荻の月」も紹介されています。
山口県在住の著者はこの類似品である「月でひろった卵」がオリジナルだと思っていたそうですが、類似品が五十近くあるらしいので全国で同じように思っている人がいるのだろう。
お食事系の名産もあって、自宅土産の定番「551の豚まん」や「ひつまぶし」はともかく、「明石焼き」や「盛岡冷麺」、自宅で料理してくださいという「藏尾ポーク」も出てきます。
料理が苦手というか面倒なんだろう著者によれば、料理が下手な人はレシピ通りに作らないという最大の特徴があるそうだ。
東京の名産と言われると「…東京バナナ?」と思ってしまったが、「人形焼き」がエントリーしていました。
そういえば食べたことないかも。
そして著者の地元山口県からは「ういろう」を紹介しています。
ういろうといえば名古屋のものが有名だが、名古屋のういろうは米粉で作られているのに対して山口のはわらび粉でできているので柔らかいそうです。
他にも群馬の「かいこの王国」のようにビジュアルに全力を尽くした結果の作品や、発泡スチロールを越えた食感と評されている富山の「月世界」のように食べてみたいなと思うものもあり。
全てお取り寄せ可能な名産ですが、やはりここは旅先で買うかお土産でもらうかしたいなと思いました。
食べるのが好きだが意外とチャレンジ精神がない、という自己評価の著者だが、顎関節症で口が二センチしか開かず、歯周病で二十代にして入れ歯を勧められインプラントが入っているという。
選ぶものも偏りそうだなと思ったが、編集者の方が選んで送ってきた名産を自宅で食べてリポするというスタイルのため、甘いもの、堅いもの、お菓子から肉と毎回趣向を変えて各地の名産を紹介していきます。
最初に登場するのは高知県の名産「ケンピ」だった。
芋ケンピしか知らなかったが、土佐のケンピは小麦粉と砂糖を棒状にして堅く焼き上げたもので、前歯だと堅くて歯が立たないので奥歯で噛んだ方がいいというほどだ。
それだけ水分が少なければ保存食にもなりそうだ。
しかもパッケージに元祖という店がいろいろあるがそっちはパクリでうちが元祖だと書かれているそうで、著者はこれを「ポイズンな世の中にドロップキック」していると表現する。
通り一遍の名産紹介なら情報番組やネットのおまとめ情報で十分だから、やはりこれはエッセイとして楽しむべき本なのだろう。
有名どころでは「赤福」、「うなぎパイ」、「もみじ饅頭」に「きびだんご」、「桔梗信玄餅」といったお土産の定番あり。
もはや何が元祖かわからなくなるくらい類似商品があるという「荻の月」も紹介されています。
山口県在住の著者はこの類似品である「月でひろった卵」がオリジナルだと思っていたそうですが、類似品が五十近くあるらしいので全国で同じように思っている人がいるのだろう。
お食事系の名産もあって、自宅土産の定番「551の豚まん」や「ひつまぶし」はともかく、「明石焼き」や「盛岡冷麺」、自宅で料理してくださいという「藏尾ポーク」も出てきます。
料理が苦手というか面倒なんだろう著者によれば、料理が下手な人はレシピ通りに作らないという最大の特徴があるそうだ。
東京の名産と言われると「…東京バナナ?」と思ってしまったが、「人形焼き」がエントリーしていました。
そういえば食べたことないかも。
そして著者の地元山口県からは「ういろう」を紹介しています。
ういろうといえば名古屋のものが有名だが、名古屋のういろうは米粉で作られているのに対して山口のはわらび粉でできているので柔らかいそうです。
他にも群馬の「かいこの王国」のようにビジュアルに全力を尽くした結果の作品や、発泡スチロールを越えた食感と評されている富山の「月世界」のように食べてみたいなと思うものもあり。
全てお取り寄せ可能な名産ですが、やはりここは旅先で買うかお土産でもらうかしたいなと思いました。
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好きなジャンルは歴史、幻想、SF、科学です。あまり読まないのは恋愛物と流行り物。興味がないのはハウツー本と経済書。読んだ本を自分の好みというフィルターにかけて紹介していきますので、どうぞよろしくお願いします。
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- 出版社:筑摩書房
- ページ数:0
- ISBN:9784480437020
- 発売日:2020年11月12日
- 価格:858円
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