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かもめ通信
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いろいろとしてやられた感で一杯だ。それにしてもタイトルからこの中身は想像できなかったよ。  #カドブン夏フェア2022  
カドブン夏フェア2022読書会の参加者プレゼントに当選していただいた本。
実を言うとフェアのラインナップを見たときから気になっていた本だった。
といってもその時点では“読みたい”と思ったわけではない。
このタイトルからてっきりいじめを扱った本だと思い込み、加害側だろうがいじめられる側だろうが、“相手に死んで欲しい”と思うなんてしんどすぎるなと思っていたのだった。

ところがこれ、実は、魔法使いの青年と笑わない女の子のピュアな物語だというではないか!?
えー。それなら読んでみるか?と、思ったものの、いきつけの書店のカドブンフェア台にも置いていないし、9月半ばの時点では北海道内の図書館にも収蔵されていなかった。
書店の方は、小さなお店なのでフェア対象商品の中でも無難な売れ筋をおいている感じでなので、なくてもまあしょうがないかとおもったが、刊行から5、6か月経っても道内の図書館に1冊もないのは、結構な驚きだった。
やはりこのちょっと過激なタイトルが響いているのではなかろうか。

そんなこんなでおばさんはいらぬ心配をしていたのだが、手元に届いたのは7刷というから、若者はちゃんと購入しているらしい。

それはさておき。

主人公は、子どもの頃、人前で不用意に使った魔法のせいで激しいいじめに遭ったトラウマから、お調子者になった魔法使い・毬谷夏希。

一方のヒロイン初美更紗はというと、ロボ子と陰口をきかれるほど、そのきれいな顔に全く表情を浮かべない。
ところがその更紗が、実は笑いたいと思っていることを知って、夏希は笑わせてみせると誓うのだった。

なんだかんだと一緒に過ごす機会が増えた二人は、当然のごとく惹かれあい、良い雰囲気になるわけだけれど、まあ、ある意味当然と言えば当然の展開で、笑わない彼女には人には言えない秘密があったわけだな、これが。

そうはいっても、未熟者とはいえ夏希は、イギリス生まれの大魔法使いを祖母に持つ魔法使いなんだから、最後はなんとかするだろうと、ピュアな心を失ったおばさんは、斜に構えて読み進めていたはずなのに、クライマックスシーンでは思わずほろり。

うわー。これはちょっと恥ずかしいぞ。と思ったが、後の祭りだった。

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かもめ通信
かもめ通信 さん本が好き!免許皆伝(書評数:2236 件)

本も食べ物も後味の悪くないものが好きです。気に入ると何度でも同じ本を読みますが、読まず嫌いも多いかも。2020.10.1からサイト献本書評以外は原則★なし(超絶お気に入り本のみ5つ★を表示)で投稿しています。

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