ぱせりさん
レビュアー:
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お月さんも溶け出すような暑い夜に。
夏のあついあつい晩、どこの家も窓をぴしぴし閉めて、エアコンびゅんびゅん、扇風機ぶんぶんで、なんとか眠ろうとしていた。
だけど、眠れないのが、はんちょうのおばあちゃん(姿はおおかみ)。静かなベランダに出ていたから、かすかな音に気がついた。
ぽた……ぽた……ぽた……。
見上げれば、びっくり。あまりの暑さにお月さんが溶け出して、しずくが落ちてきているのだった。
おばあちゃん、あわてて盥を持ち出して、しずくを受けて……
暑くて月までとけるなんて。
でも、この夏(も)本当に暑かったから、あり得ることかも?
続いて次々起こる不思議が楽しい、ファンタジックな夜のお話。
絵も文もシュールで、とぼけた感じがいいな。翻訳の大阪弁がぴったり。月も、「お月さま」じゃなくて「お月さん」なのがいい感じ。
読んだら、ひやんと涼しくなった気がするけれど、同時にほのぼのあたたかい気持ちにもなる。
冬も夏も窓をぴしぴし閉めないと暮らせなくなってしまった私たちの暮らしだけれど、わたしたちが窓の外に閉め出してしまったもの、思っているよりたくさんあるんじゃないだろうか。窓を閉めることが、目を閉じることにも通じているようにも思えてくる。窓の外では、ひそかに不思議なことがいろいろ起きているのかもしれない。
しばらくご無沙汰している間に、すっかり秋になってしまいました。さすがにエアコンや扇風機の出番はなくなりましたが、やっぱり窓は、なかなか開けっぱなしにできないのです。
だけど、眠れないのが、はんちょうのおばあちゃん(姿はおおかみ)。静かなベランダに出ていたから、かすかな音に気がついた。
ぽた……ぽた……ぽた……。
見上げれば、びっくり。あまりの暑さにお月さんが溶け出して、しずくが落ちてきているのだった。
おばあちゃん、あわてて盥を持ち出して、しずくを受けて……
暑くて月までとけるなんて。
でも、この夏(も)本当に暑かったから、あり得ることかも?
続いて次々起こる不思議が楽しい、ファンタジックな夜のお話。
絵も文もシュールで、とぼけた感じがいいな。翻訳の大阪弁がぴったり。月も、「お月さま」じゃなくて「お月さん」なのがいい感じ。
読んだら、ひやんと涼しくなった気がするけれど、同時にほのぼのあたたかい気持ちにもなる。
冬も夏も窓をぴしぴし閉めないと暮らせなくなってしまった私たちの暮らしだけれど、わたしたちが窓の外に閉め出してしまったもの、思っているよりたくさんあるんじゃないだろうか。窓を閉めることが、目を閉じることにも通じているようにも思えてくる。窓の外では、ひそかに不思議なことがいろいろ起きているのかもしれない。
しばらくご無沙汰している間に、すっかり秋になってしまいました。さすがにエアコンや扇風機の出番はなくなりましたが、やっぱり窓は、なかなか開けっぱなしにできないのです。
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いつまでも読み切れない沢山の本が手の届くところにありますように。
ただたのしみのために本を読める日々でありますように。
この書評へのコメント
- hacker2024-10-24 09:09ぱせりさん、お久しぶりです。お待ちしてました。さびしかったですよ~。マイペースで、もちろん良いので、これからも、よろしくお願いします。 
 
 それと、教えてもらった『氷上旅日記』は投稿しました。よかったら、覗いてみてください。
 
 https://www.honzuki.jp/book/309566/review/308192/
 
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