DBさん
レビュアー:
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新興宗教と歴史絡みの話
バーから飛び出して京都旅行で事件と出会う。
スリーバレーシリーズのスピンオフだそうですが、世界の七不思議を語り合っていた一週間の直後の設定のようです。
本当はハートマン教授を京都に案内する予定だった早乙女でしたが、雑用が入って東京を離れられず、ハートマン教授が新幹線のチケットと予約したホテルを宮田に譲ったそうだ。
そこでなぜか早乙女と宮田が隣り合って新幹線に乗り込みますが、些細な口論で宮田は名古屋で降りてしまう。
そこで立ち寄った実家が執事やお抱えの料理人までいる大豪邸というのは驚いた。
一人で京都についた早乙女は、案内を頼んでいた京都在住の君原という男と西行法師の墓へ向かいます。
そこで逃げ去っていく人影と墓の後ろを掘り起こしたかのような跡を発見するのですが。
一方遅れて京都に到着した宮田は、歩きスマホの女性とぶつかった拍子に壊れた鞄のかわりに新しいものをプレゼントされ、さらにその京子と名乗った女性と泊まる予定だったホテルのバーへ誘われる。
そこで西行の墓から戻ってきていた早乙女と君原に出合い、それぞれ複雑な空気のまま四人が同席して酒を飲むというシチュエーションです。
不思議な飲み会は解散し、それぞれホテルの部屋へ向かおうとしたときにアクシデントが発生する。
宮田の部屋が同名の別の客に取られてしまい、空いている部屋がなくなっていたのだ。
早乙女の提案で同じ部屋に泊まることになった早乙女と宮田ですが、それを「嬉しい」と感じつつも心の底にしまう宮田だった。
そしてホテルの部屋でもロマンチックな会話どころか、日本最大の怨霊と言われる崇徳院の会話で盛り上がる。
ある意味歴史ロマンではあります。
歴史談議であるうちはよかったが、崇徳院の呪いが現代に甦るとはどんな意味なんだろう。
翌朝ホテルで朝食を食べていると、宮田の知人で新興宗教を調べていたルポライターの女性が失踪したと連絡が入る。
そして彼女の家に様子を見に行くと、その家が火事で燃えている最中だった。
ここからバラバラ死体が出たり刺殺体が出たりと、どんどん事件が起きていきしかも微妙な立場で早乙女が巻き込まれていく。
やはり冷静な観察と推理で事件を解決する探偵役は宮田だったが、事件の真相よりも崇徳院と西行法師の歴史ロマンの方が面白かった。
菅原道真も平将門も神様としてまつられているから、別に崇徳院を信仰する宗教があってもいいんじゃないかと思うのはわたしだけなんだろうか。
というわけでスピンオフの京都旅行編は意味深な夜で終わるのですが、歴史推理だけのスリーバレーのほうが楽しめる。
スリーバレーシリーズのスピンオフだそうですが、世界の七不思議を語り合っていた一週間の直後の設定のようです。
本当はハートマン教授を京都に案内する予定だった早乙女でしたが、雑用が入って東京を離れられず、ハートマン教授が新幹線のチケットと予約したホテルを宮田に譲ったそうだ。
そこでなぜか早乙女と宮田が隣り合って新幹線に乗り込みますが、些細な口論で宮田は名古屋で降りてしまう。
そこで立ち寄った実家が執事やお抱えの料理人までいる大豪邸というのは驚いた。
一人で京都についた早乙女は、案内を頼んでいた京都在住の君原という男と西行法師の墓へ向かいます。
そこで逃げ去っていく人影と墓の後ろを掘り起こしたかのような跡を発見するのですが。
一方遅れて京都に到着した宮田は、歩きスマホの女性とぶつかった拍子に壊れた鞄のかわりに新しいものをプレゼントされ、さらにその京子と名乗った女性と泊まる予定だったホテルのバーへ誘われる。
そこで西行の墓から戻ってきていた早乙女と君原に出合い、それぞれ複雑な空気のまま四人が同席して酒を飲むというシチュエーションです。
不思議な飲み会は解散し、それぞれホテルの部屋へ向かおうとしたときにアクシデントが発生する。
宮田の部屋が同名の別の客に取られてしまい、空いている部屋がなくなっていたのだ。
早乙女の提案で同じ部屋に泊まることになった早乙女と宮田ですが、それを「嬉しい」と感じつつも心の底にしまう宮田だった。
そしてホテルの部屋でもロマンチックな会話どころか、日本最大の怨霊と言われる崇徳院の会話で盛り上がる。
ある意味歴史ロマンではあります。
歴史談議であるうちはよかったが、崇徳院の呪いが現代に甦るとはどんな意味なんだろう。
翌朝ホテルで朝食を食べていると、宮田の知人で新興宗教を調べていたルポライターの女性が失踪したと連絡が入る。
そして彼女の家に様子を見に行くと、その家が火事で燃えている最中だった。
ここからバラバラ死体が出たり刺殺体が出たりと、どんどん事件が起きていきしかも微妙な立場で早乙女が巻き込まれていく。
やはり冷静な観察と推理で事件を解決する探偵役は宮田だったが、事件の真相よりも崇徳院と西行法師の歴史ロマンの方が面白かった。
菅原道真も平将門も神様としてまつられているから、別に崇徳院を信仰する宗教があってもいいんじゃないかと思うのはわたしだけなんだろうか。
というわけでスピンオフの京都旅行編は意味深な夜で終わるのですが、歴史推理だけのスリーバレーのほうが楽しめる。
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好きなジャンルは歴史、幻想、SF、科学です。あまり読まないのは恋愛物と流行り物。興味がないのはハウツー本と経済書。読んだ本を自分の好みというフィルターにかけて紹介していきますので、どうぞよろしくお願いします。
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- 出版社:東京創元社
- ページ数:0
- ISBN:9784488422042
- 発売日:2016年07月21日
- 価格:836円
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