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三毛ネコ
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オー・ヘンリーの短編を読みながら英文法の勉強もできる本です。けっこう楽しめました。
オー・ヘンリーの短編に英文法の解説が付いた本である。

・The Last Leaf(最後の一葉)  あまりにも有名な短編。オー・ヘンリーの代表作である。あるアパートに芸術家志望のジョンジーとスーが住んでいた。季節は秋から冬になる頃で、肺炎が流行していた。そして、ジョンジーは肺炎で床に伏せってしまう。医者は、本人に生きようとする意志がなければ回復するのは難しいと言う。ジョンジーは窓から見える木の葉を数え、その葉が全部落ちたら自分は死ぬと思っている。

そこでスーは下の階に住むベアマンという老人のところに行き、ベアマンはあることをする。その結果は……。

解説には、オー・ヘンリーの作品特徴の一つは軽妙なリズムだ、とある。リライトされたものでは分からなかったが、原書を読むと確かにそのようだ。また、重要な登場人物、ベアマンの英語がドイツ語なまりであることも分かる。

・The Clarion Call(ラッパの響き)  大金持ちのノークロスが強盗に殺された。殺人者のジョニー・カーナンは事件の2週間後、刑事のバーニー・ウッズに出くわした。ウッズはカーナンが犯人だと見抜いていた。ウッズは銃をカーナンに押し付け、「動くな!」と命じる。しかし、ウッズは以前、カーナンから1000ドル借りていたのだ。そのため、殺人犯と知っていながらカーナンを逮捕することができない。それをいいことに、カーナンは自分の悪行を自慢げに話す。調子に乗ったカーナンは新聞社に電話をかけ、自分が犯人だと宣言してみせる。カーナンは無事に逃げおおせるのだろうか。最後のオチのアイデアが良かった。

・The Ransom of Red Chief(赤い酋長の身代金)  サムとビルはエベネザー・ドーセットという有名人の息子を誘拐して身代金をせしめようと企む。サムたちは山の洞窟の中に食糧を置き、子どもをそこに隠すことに決める。そして、その子をうまく誘拐して山に連れて行く。ビルはインディアンごっこをしてその子が逃げたりしないように気を配る。しかし、その子はとんでもないやんちゃで、ビルの頭の皮をナイフで剥ごうとした。子ども一人に手を焼くサムとビルだった。果たして、2人は身代金を手に入れられるのか?それまで2人は無事でいられるだろうか。個人的には、この作品が一番面白かった。

自分では読めているつもりでも、英文法的には正しく説明できない点がけっこうあった。もっと英文法に則った読み方をする必要があると感じさせられた本だった。
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三毛ネコ
三毛ネコ さん本が好き!1級(書評数:871 件)

フリーランスの産業翻訳者です。翻訳歴12年。趣味と実益(翻訳に必要な日本語の表現力を磨くため)を兼ねてレビューを書いています。サッカーファンです。

書評、500冊になりました。これからも少しずつ投稿していきたいと思います。

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