DBさん
レビュアー:
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絡まりあった因縁の話
江戸の人形師が現代に甦った。
身体は小学生の女の子だが、心は初老の男というギャップですね。
今回は月下天使というタイトルですが、これは新たに登場した人物に関係してるのだろう。
人形師の目吉が心の中で同居しているにも関わらず、本人だけはそれを知らない怜も小学校3年生です。
そろそろ自分の記憶に抜けがあったり、同居人が煙草好きというのに違和感持ちそうな年だけどね。
怜の父親が胃潰瘍で入院し、喫茶店の「ドールズ」の方は最近雇ったアルバイトの聖夜が留守番役だ。
いつもは怜の影に隠れている目吉も、怜の叔父にあたる恒一郎のところでは本性を出して酒に煙草と羽を伸ばしています。
医者のコンビも遊びに来て和気あいあいとした日々を過ごしているが、世間では連続殺人がニュースとなっていた。
以前の事件で知り合い喫茶店の常連になった刑事たちの話によると、犯人が俗に言う世の中の悪人リストを送り付けて犯行予告をしたらしい。
これまでに被害にあったのは元大臣の政治家に有名医大の学部長、それに暴力団の組長だった。
そして今回リストにのっていた廃棄物処理会社の社長が花巻の山奥で殺された。
リストにのっていた悪人が三百人ほどいたということと、私怨ではなさそうなだけに容疑者が絞れなくて捜査は難航している様子です。
だが目吉はふとした違和感から犯人に目星をつける。
犯人が狙っているらしいのは前作の切り裂きジャックに乗り移られていた少年だった。
真相を知っているだけに少年は守りたいが、他の殺人は悪人だったら目をつむってもいいじゃないかという目吉の理論に恒一郎は悩みます。
鼠小僧みたいなのりなのかもね。
連続殺人といい、次のテレビの取材にかこつけた小学生を人質にした立てこもり事件といい、作者の社会批判が続きます。
今まで作者の投影は恒一郎だと思っていたけど、実際には戸崎医師の方かもしれないと本作を読んで思いました。
恒一郎といえば、仙台と盛岡で遠距離恋愛中だった香雪とは別れてしまったようだ。
これまで散々結婚前提を強調していたのにね。
後半では、得体の知れない何かに乗り移られたらしい死亡事故が続きます。
聖夜の両親も彼女が幼い時に事故死していたが、その何かと関係していたようだ。
心臓発作に交通事故と続けばやはり怖いですね。
その得体の知れない何かがどうやら生きていた頃の目吉と関わりがあるらしい。
正体を突き止めるべく岩泉の方まで足を伸ばし、箱神と奉られているモノが怪しいと調べはじめ。
エクソシストばりのオドロオドロとした世界の謎は解けないまま次巻へ続きます。
身体は小学生の女の子だが、心は初老の男というギャップですね。
今回は月下天使というタイトルですが、これは新たに登場した人物に関係してるのだろう。
人形師の目吉が心の中で同居しているにも関わらず、本人だけはそれを知らない怜も小学校3年生です。
そろそろ自分の記憶に抜けがあったり、同居人が煙草好きというのに違和感持ちそうな年だけどね。
怜の父親が胃潰瘍で入院し、喫茶店の「ドールズ」の方は最近雇ったアルバイトの聖夜が留守番役だ。
いつもは怜の影に隠れている目吉も、怜の叔父にあたる恒一郎のところでは本性を出して酒に煙草と羽を伸ばしています。
医者のコンビも遊びに来て和気あいあいとした日々を過ごしているが、世間では連続殺人がニュースとなっていた。
以前の事件で知り合い喫茶店の常連になった刑事たちの話によると、犯人が俗に言う世の中の悪人リストを送り付けて犯行予告をしたらしい。
これまでに被害にあったのは元大臣の政治家に有名医大の学部長、それに暴力団の組長だった。
そして今回リストにのっていた廃棄物処理会社の社長が花巻の山奥で殺された。
リストにのっていた悪人が三百人ほどいたということと、私怨ではなさそうなだけに容疑者が絞れなくて捜査は難航している様子です。
だが目吉はふとした違和感から犯人に目星をつける。
犯人が狙っているらしいのは前作の切り裂きジャックに乗り移られていた少年だった。
真相を知っているだけに少年は守りたいが、他の殺人は悪人だったら目をつむってもいいじゃないかという目吉の理論に恒一郎は悩みます。
鼠小僧みたいなのりなのかもね。
連続殺人といい、次のテレビの取材にかこつけた小学生を人質にした立てこもり事件といい、作者の社会批判が続きます。
今まで作者の投影は恒一郎だと思っていたけど、実際には戸崎医師の方かもしれないと本作を読んで思いました。
恒一郎といえば、仙台と盛岡で遠距離恋愛中だった香雪とは別れてしまったようだ。
これまで散々結婚前提を強調していたのにね。
後半では、得体の知れない何かに乗り移られたらしい死亡事故が続きます。
聖夜の両親も彼女が幼い時に事故死していたが、その何かと関係していたようだ。
心臓発作に交通事故と続けばやはり怖いですね。
その得体の知れない何かがどうやら生きていた頃の目吉と関わりがあるらしい。
正体を突き止めるべく岩泉の方まで足を伸ばし、箱神と奉られているモノが怪しいと調べはじめ。
エクソシストばりのオドロオドロとした世界の謎は解けないまま次巻へ続きます。
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好きなジャンルは歴史、幻想、SF、科学です。あまり読まないのは恋愛物と流行り物。興味がないのはハウツー本と経済書。読んだ本を自分の好みというフィルターにかけて紹介していきますので、どうぞよろしくお願いします。
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- 出版社:KADOKAWA
- ページ数:0
- ISBN:9784041704271
- 発売日:2011年09月23日
- 価格:1012円
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