かもめ通信さん
レビュアー:
▼
コロナのせいで“来ず行かず予定なし”の夏休み。ここぞとばかりに手にした #ナツイチ の1冊に捕まるの巻!?
祐太郎さん主催の掲示板企画“目指せ「ナツイチ2020」制覇。夏の三大フェスにチャレンジ”に参加すべく、読んでみたのはオレンジ文庫のシリーズものの第一作。
いやいやここで、シリーズものなんかに手を出して、うっかりハマってしまったらどうするの!?と思いつつも、Kindle試し読みでつられてしまった。
時は平安。
主人公は、十代の頃、東宮入内の話があったものの諸処の事情で立ち消えになり、そのまま婚期を逃した御年32歳の左大臣家の大君・藤原伊子(かのこ)。
結婚相手となるはずだった東宮は早世し、その息子が今の帝だ。
ところが、ここにきてなぜかその帝が伊子の入内を希望してきた。
帝は伊子の半分の年齢、まだ16歳!
親子でもおかしくない年の差だというのに!?
「いくらなんでも無理がある」と、断るために出かけた先で、伊子が再会したのは十年前に別れた恋人で、今やあちこち浮き名を流す色男、式部卿宮・嵩那親王。
彼との関係は誰にも知られることなく終っていたが、処女ではない身で入内などできようはずもないと伊子は思いつめていたのだ。
ところが繰り返しの辞退にもかかわらず、帝の意向は変わらないどことか、諫める周囲の声に反発してか、立后も視野に入れた入内を!と、その要求はますます強くなるばかり。
やむなく、女御ではなく尚侍として後宮に入ることになったのだった。
夜とぎは無理でも、仕事なら!?と、働く気満々の伊子の前に、次から次へと謎めいた難題が……。
こういってはなんだが、さして珍しい設定ではなく、「あや解き」も「謎」というほどの謎でもないので、眉間に皺を寄せることなく読み進めることが出来る。
オレンジ文庫だけあって、読み進めていく内に脳内でコミカライズされていくような、絵になるシーンも多くて、これがなかなか面白い。
難を言えば(これが結構大きな難ではあるのだが)、せっかくいろいろ調べた上で、「平安調」を演出しているらしいのに、当代きってのモテ男・嵩那が、「とにかく歌を詠むのが苦手」という設定が痛すぎる。
この時代、歌を詠めない男は、出世もできなければ、モテるはずもないとおもうのだが……。
でもまあ、そういった難はあっても、やっぱりニヤニヤしながら読んでしまうもの。
読書会のためにとりあえず1巻…のつもりだったのに、読み終えて直ぐに残り3冊まとめ買い!?
これで“来ず行かず予定なし”の今年の夏休みも楽しめる……と思っていたのに、なぜだか、休みが始まる前、既に2巻も読み終えてしまったのだった。
いやいやここで、シリーズものなんかに手を出して、うっかりハマってしまったらどうするの!?と思いつつも、Kindle試し読みでつられてしまった。
時は平安。
主人公は、十代の頃、東宮入内の話があったものの諸処の事情で立ち消えになり、そのまま婚期を逃した御年32歳の左大臣家の大君・藤原伊子(かのこ)。
結婚相手となるはずだった東宮は早世し、その息子が今の帝だ。
ところが、ここにきてなぜかその帝が伊子の入内を希望してきた。
帝は伊子の半分の年齢、まだ16歳!
親子でもおかしくない年の差だというのに!?
「いくらなんでも無理がある」と、断るために出かけた先で、伊子が再会したのは十年前に別れた恋人で、今やあちこち浮き名を流す色男、式部卿宮・嵩那親王。
彼との関係は誰にも知られることなく終っていたが、処女ではない身で入内などできようはずもないと伊子は思いつめていたのだ。
ところが繰り返しの辞退にもかかわらず、帝の意向は変わらないどことか、諫める周囲の声に反発してか、立后も視野に入れた入内を!と、その要求はますます強くなるばかり。
やむなく、女御ではなく尚侍として後宮に入ることになったのだった。
夜とぎは無理でも、仕事なら!?と、働く気満々の伊子の前に、次から次へと謎めいた難題が……。
こういってはなんだが、さして珍しい設定ではなく、「あや解き」も「謎」というほどの謎でもないので、眉間に皺を寄せることなく読み進めることが出来る。
オレンジ文庫だけあって、読み進めていく内に脳内でコミカライズされていくような、絵になるシーンも多くて、これがなかなか面白い。
難を言えば(これが結構大きな難ではあるのだが)、せっかくいろいろ調べた上で、「平安調」を演出しているらしいのに、当代きってのモテ男・嵩那が、「とにかく歌を詠むのが苦手」という設定が痛すぎる。
この時代、歌を詠めない男は、出世もできなければ、モテるはずもないとおもうのだが……。
でもまあ、そういった難はあっても、やっぱりニヤニヤしながら読んでしまうもの。
読書会のためにとりあえず1巻…のつもりだったのに、読み終えて直ぐに残り3冊まとめ買い!?
これで“来ず行かず予定なし”の今年の夏休みも楽しめる……と思っていたのに、なぜだか、休みが始まる前、既に2巻も読み終えてしまったのだった。
お気に入り度:





掲載日:
外部ブログURLが設定されていません
投票する
投票するには、ログインしてください。
本も食べ物も後味の悪くないものが好きです。気に入ると何度でも同じ本を読みますが、読まず嫌いも多いかも。2020.10.1からサイト献本書評以外は原則★なし(超絶お気に入り本のみ5つ★を表示)で投稿しています。
この書評へのコメント
- クリックすると、GOOD!と言っているユーザーの一覧を表示します。
- クリックすると、GOOD!と言っているユーザーの一覧を表示します。

コメントするには、ログインしてください。
書評一覧を取得中。。。
- 出版社:集英社
- ページ数:0
- ISBN:9784086802444
- 発売日:2019年03月20日
- 価格:682円
- Amazonで買う
- カーリルで図書館の蔵書を調べる
- あなた
- この書籍の平均
- この書評
※ログインすると、あなたとこの書評の位置関係がわかります。























