darklyさん
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意図せず集まってしまったTシャツに関するエッセイで一冊の本を書くとはさすが引き出しが多いですね。
本書は村上春樹さんが意図して集めようとしたわけではないが、集まってしまったTシャツについてカテゴリーごとにピックアップし、それにエッセイをつけた雑誌「ポパイ」の連載を書籍化したものです。
私も夏はほとんどTシャツです。テニス系の物しか着ませんのであまり考えたことがなかったのですが、村上さんのエッセイを読むとなるほど結構Tシャツって着るのは難しいなと思いました。なぜなら形がシンプルなだけにその柄、色、デザインに人の目が集中し、それによりどのような人か判断されそうだからです。たとえ嫁が買ってきたTシャツを着ていただけであっても。
「フォルクスワーゲンは偉いかも」というテーマでの車のTシャツのエッセイではフェラーリやランボルギーニはいかにもガキっぽい、かと言って「プリウス」とかは着たくない。村上さんの結論はフォルクスワーゲンくらいが丁度いいということです。なるほど納得。
「気を落ち着けて、ムラカミを読もう」というテーマは村上さんの作品等のTシャツが紹介されていますが、当然村上さん自身は着ません。
紹介されたTシャツが全部カッコいいのが「ウィスキー」です。これなら着れるかなと思いきや村上さん曰く
いつものように気軽に読めてイノセントな村上さんのエッセイです。
私も夏はほとんどTシャツです。テニス系の物しか着ませんのであまり考えたことがなかったのですが、村上さんのエッセイを読むとなるほど結構Tシャツって着るのは難しいなと思いました。なぜなら形がシンプルなだけにその柄、色、デザインに人の目が集中し、それによりどのような人か判断されそうだからです。たとえ嫁が買ってきたTシャツを着ていただけであっても。
「フォルクスワーゲンは偉いかも」というテーマでの車のTシャツのエッセイではフェラーリやランボルギーニはいかにもガキっぽい、かと言って「プリウス」とかは着たくない。村上さんの結論はフォルクスワーゲンくらいが丁度いいということです。なるほど納得。
ビートル もちろんしっかり中産階級的ではあるんだけど、貧乏くさくはないし、ライフスタイルみたいなものもそれなりに、無口に持ち合わせている。Tシャツではなく本当の車でも一緒だなと思います。お金が沢山あったとして何に乗るか。フェラーリやランボルギーニだといかにもだし、ドイツ系だと村上さんが言うように小金持ち風だし。
「気を落ち着けて、ムラカミを読もう」というテーマは村上さんの作品等のTシャツが紹介されていますが、当然村上さん自身は着ません。
だって「Haruki Murakami」とでかでかと書かれたTシャツを、村上春樹さんが着て、白昼堂々青山通りを歩くわけにはいかないでしょう?でも、それは私でもちょっと嫌です。ノーベル賞の発表時に集まるファンの一人と思われそうで。でも村上春樹の小説が嫌いとか村上春樹のことが好きな人が嫌いとかと言う人たちも訳が分かりません。嫌いなら読まなければいいし、そんなに自分のアイデンティティに絡める必要ないと思うのですが。声高に叫べば叫ぶほど村上春樹が特別な作家であると逆にアピールするだけだと思うのですが。
紹介されたTシャツが全部カッコいいのが「ウィスキー」です。これなら着れるかなと思いきや村上さん曰く
朝からウィスキーのTシャツ着て歩きまわるのもちょっとなあ・・ひょっとして傍目にはアル中のおっさんみたいに見えるかもしれないあまり酒を飲まない私には思いつかない発想です。
いつものように気軽に読めてイノセントな村上さんのエッセイです。
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昔からずっと本は読み続けてます。フィクション・ノンフィクション問わず、あまりこだわりなく読んでます。フィクションはSF・ホラー・ファンタジーが比較的多いです。あと科学・数学・思想的な本を好みます。
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