風竜胆さん
レビュアー:
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ホラーとミステリーの融合の走り?
この話も明治になって、半七老人が、岡っ引き時代の話を作者に語っているという形式である。今回の話は、不思議な話である。
世の中には「トリ頭」という言葉がある。要するに、直ぐ物事を忘れてしまうということだ。しかし、その代表である鶏が、敵の顔を覚えていたのだから。
半七親分が、子分の庄太といっしょに川崎大師に詣でた帰り道の話、大森にある、ある店で休んでいたところ、その店で飼っていた雄鶏が、突然休んでいた中年増の女に飛びかかったのだ。
半七親分も庄太も、どうもその女に見覚えがあると、いろいろ調べてみると、とんでもない事件が潜んでいた。
その女・お六は、浅草の鳥亀という軍鶏屋で女将をしていた。その鳥亀の亭主が鮒釣りに出て死んでしまったため、店を閉めたのだが、お六を襲った雄鶏は、その鳥亀で飼っていた鶏だったのである。その亭主の死の真相と、もう一つ予想もできないような事件がこれに絡んでくるのだが、どうして鳥亀から売られた鶏がお六を襲ったのか?果たして死んだ亭主の魂が鶏に乗憑ったのか?これについては、不思議という結論でそこに論理的な因果関係はない。ホラーとしては面白いのかもしれないが、ミステリーとしてはどうだろう。それとも三津田信三作品のように、ホラーとミステリーの融合の走りとなるのだろうか?
世の中には「トリ頭」という言葉がある。要するに、直ぐ物事を忘れてしまうということだ。しかし、その代表である鶏が、敵の顔を覚えていたのだから。
半七親分が、子分の庄太といっしょに川崎大師に詣でた帰り道の話、大森にある、ある店で休んでいたところ、その店で飼っていた雄鶏が、突然休んでいた中年増の女に飛びかかったのだ。
半七親分も庄太も、どうもその女に見覚えがあると、いろいろ調べてみると、とんでもない事件が潜んでいた。
その女・お六は、浅草の鳥亀という軍鶏屋で女将をしていた。その鳥亀の亭主が鮒釣りに出て死んでしまったため、店を閉めたのだが、お六を襲った雄鶏は、その鳥亀で飼っていた鶏だったのである。その亭主の死の真相と、もう一つ予想もできないような事件がこれに絡んでくるのだが、どうして鳥亀から売られた鶏がお六を襲ったのか?果たして死んだ亭主の魂が鶏に乗憑ったのか?これについては、不思議という結論でそこに論理的な因果関係はない。ホラーとしては面白いのかもしれないが、ミステリーとしてはどうだろう。それとも三津田信三作品のように、ホラーとミステリーの融合の走りとなるのだろうか?
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昨年は2月に腎盂炎、6月に全身発疹と散々な1年でした。幸いどちらも、現在は完治しておりますが、皆様も健康にはお気をつけください。
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- 出版社:
- ページ数:22
- ISBN:B009IXRZA8
- 発売日:2012年09月27日
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