かもめ通信さん
レビュアー:
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物語の舞台もテーマも様々で、いろんな味が楽しめる珠玉の短篇集。お気に入りの作品を披露し合う読書会も面白そうだ。
昨年の秋、ヨーロッパ文芸フェスティバルの会場で、先行販売していた本書を喜び勇んで購入して以来、一作ずつ、行きつ戻りつしながら、読んできた本。
ポルトガル現代文学の魅力を届けてくれるのは12人の作家と6人の翻訳家。
作家のうち、知っていたのは『ガルヴェイアスの犬』の著者ジョゼ・ルイス・ペイショットただ一人だったが、読み始めてみるとどれもこれも、個性的で、面白くて、質が高く、繰り返し読んでも飽きが来ない。
ちょっとでも動けば、自分はもとより隊員達も吹っ飛んでしまうのだ。
マリオ・デ・カルバーリョによる巻頭作『少尉の災難-遠いはるかな地で』のあまりにも残酷な結末に唖然とする。
人生に敗れ病気を煩っているらしい詩人を描いたジョルジュ・デ・セナ『バビロンの川のほとりで』に心惹かれて、その物語にのめり込み始めたところで気づく。
そうかこの詩人はまさに、カモンイスその人に違いないと。
うって変わって軽妙なリカルド・アドルフォの『東京は地球より遠く』にクスッと笑う。
物語の舞台もテーマも様々で、いろんな味が楽しめるまさに珠玉の短篇集。
お気に入りの作品を披露し合う読書会も面白そうだ。
この選集は1938年から1988年までポルトガル大使館の翻訳官であった緑川高廣氏の寄付金により設立され、ポルトガル大使館により運営されている「ロドリゲス通事賞」の基金の助成を受けて出版されているのだとか。
「ロドリゲス通事賞」といえば、『孤愁〈サウダーデ〉』もまだ積んだままだったっけ!
私のポルトガル熱はまだまだ覚めそうにない。
ポルトガル現代文学の魅力を届けてくれるのは12人の作家と6人の翻訳家。
作家のうち、知っていたのは『ガルヴェイアスの犬』の著者ジョゼ・ルイス・ペイショットただ一人だったが、読み始めてみるとどれもこれも、個性的で、面白くて、質が高く、繰り返し読んでも飽きが来ない。
この道をジャングルを一歩進めば一歩リスボンに近づくそう自分に言い聞かせながらアフリカのジャングルを進軍していた少尉は、自分が地雷を踏んでしまったことに気づく。
ちょっとでも動けば、自分はもとより隊員達も吹っ飛んでしまうのだ。
マリオ・デ・カルバーリョによる巻頭作『少尉の災難-遠いはるかな地で』のあまりにも残酷な結末に唖然とする。
本が俺を救った。とうちあける男の独白、ドゥルセ・マリア・カルドーゾ『図書室』も忘れがたい。
人生に敗れ病気を煩っているらしい詩人を描いたジョルジュ・デ・セナ『バビロンの川のほとりで』に心惹かれて、その物語にのめり込み始めたところで気づく。
そうかこの詩人はまさに、カモンイスその人に違いないと。
うって変わって軽妙なリカルド・アドルフォの『東京は地球より遠く』にクスッと笑う。
物語の舞台もテーマも様々で、いろんな味が楽しめるまさに珠玉の短篇集。
お気に入りの作品を披露し合う読書会も面白そうだ。
この選集は1938年から1988年までポルトガル大使館の翻訳官であった緑川高廣氏の寄付金により設立され、ポルトガル大使館により運営されている「ロドリゲス通事賞」の基金の助成を受けて出版されているのだとか。
「ロドリゲス通事賞」といえば、『孤愁〈サウダーデ〉』もまだ積んだままだったっけ!
私のポルトガル熱はまだまだ覚めそうにない。
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本も食べ物も後味の悪くないものが好きです。気に入ると何度でも同じ本を読みますが、読まず嫌いも多いかも。2020.10.1からサイト献本書評以外は原則★なし(超絶お気に入り本のみ5つ★を表示)で投稿しています。
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- 出版社:現代企画室 e託
- ページ数:204
- ISBN:9784773819052
- 発売日:2019年11月14日
- 価格:2420円
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