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ぷるーと
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ユダヤ人から没収した宝は誰のもの?
ハンガリーに住んでいたユダヤ人たちから没収された有形の資産は、ハンガリー王国の大蔵省が管理していた。それは膨大な量に及んだが、ロシア軍が迫りくる1944年12月初旬、それらの資産はロシアから保護するため、40両以上もの貨車に積み込まれてブダペストを出発した。  

作品は、この列車の管理を任されたユダヤ人資産管理委員会のメンバーたちを中心に描かれている。迫りくるロシア軍、なんとか逃げおおせようと焦るメンバー、そんな中、トップの大佐はなんと高価なものばかり選ってトラックに詰め込み、走り去ってしまう。ようやく国外に出ても、線路使用の許可取りと機関車の確保に四苦八苦、長い貨車は敵の攻撃の的代わりにされる。

自分たちが運んでいるのが何かを知っているメンバーたちは、積極的な党員(ナチの)ではないだけに心が晴れず、中には闇取引を持ちかけられるものもいて、自分の身の置きどころに苦慮している。平気で持ち逃げを図ったトップと、自分の任務に嫌悪感を抱いている者たちと。この列車は連合国側に捕らえられたためその存在が明らかになったが、ロシア側に捕まっていたら、闇に葬られたかもしれない。
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ぷるーと
ぷるーと さん本が好き!1級(書評数:2932 件)

 ホラー以外は、何でも読みます。みなさんの書評を読むのも楽しみです。
 よろしくお願いします。
 

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