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ぷるーと
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つらい過去と向き合うことの、なんと難しいことか。
9才のアリスと母親は、支配欲が強く激昂しやすい父親に家に閉じ込められた暮らしをしていた。アリスは、火の鳥の話を読み、父親も火に焼かれたら新しい優しい父親に生まれ変わるのではないかと、家に火をつけることを夢想するようになっていた。

アリスの家が火事になり、両親は亡くなって、アリスは父方の祖母ジューンに引き取られた。祖母は、オーストラリア固有種の花を育てる農園を営んでいて、そこでは、花と呼ばれる女たちが共同生活していた。

社会からはみ出し行き場を失った女たち、つらい過去から逃げてきた女たち。アリスは、ジューンの孫であるというだけでなく、つらい過去に苦しめられているという点でも、その農園に暮らすにふさわしかった。

だが、ジューンがかつて両親にとった態度や、それをちゃんと話してくれないことから、アリスはジューンと打ち解けることがどうしてもできず、ジューンが自分に対して支配的だと農園を飛び出してしまう。

農園を始めたジューンの祖母のあまりにもつらい体験と、そこから考えられた教え。その、なんとほろ苦いことか。
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ぷるーと
ぷるーと さん本が好き!1級(書評数:2926 件)

 ホラー以外は、何でも読みます。みなさんの書評を読むのも楽しみです。
 よろしくお願いします。
 

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