rodolfo1さん
レビュアー:
▼
女は次々と男達を襲って殺していた。まず男の家に入り込み、さまざまな手口で犯行を重ねていた。彼女が殺人を犯すその理由とは。。。彼女を追い詰める刑事ウォンガーはわずかな手掛かりから彼女の行方を掴み。。。
コーネル・ウールリッチ作「黒衣の花嫁」を読みました。
【第一部 ブリス】謎の女ジュリーはニューヨークを離れてシカゴに行くと言って女友達と別れました。しかしジュリーはすぐに列車を降り、ジョゼフィン・ベイリーと名乗って部屋を借り、ある男の顔写真を燃やしました。さらに5人の男の名前を書いた紙も燃やし。。。
飲んで深夜家に帰って来たブリスは、門衛のチャーリーに、今夜金髪碧眼の若い美人がブリスを訪ねて来て、ブリスの部屋でブリスを待ちたい様子だったと言われました。女は100ドル札をひけらかし、ブリスの部屋に向かいましたが、ブリスの顔を全く知らない様子だった女をチャーリーは部屋に入れませんでした。諦めた女は帰りましたが、来るときも帰る時もタクシーを呼ばずに歩いて帰ったとチャーリーは言いました。
ブリスとマージョリーの婚約披露パーティーの夜、友達のコーリーがブリスのアパートを訪れました。そして着替えをしているブリスに、知らない女から今電話があったとコーリーは言いました。あの謎の女かもしれないとブリスは言いました。ブリスはマージョリーに婚約指輪を渡そうとしている時に、知らない金髪碧眼の女が黒いドレスを着てじっと見ているのに気づきました。マージョリーはあの女がずっとブリスを見つめていると言い。。。ブリスが疲れてテラスで休んでいると、突然あの女が現れました。
女に目をつけていたコーリーが女に近寄りましたが、女は自分に酒を持って来いといってコーリーを追い払いました。女はブリスに話があると言い、ブリスは自分を知らないだろうが、自分はブリスを知っている。あの時ブリスは4人の男と一緒に車に乗っており、ナンバーはD3827だと言いましたが、ブリスには身に覚えがありませんでした。女はふと自分のスカーフをテラスの外に落とし、ブリスに取ってくれと頼みました。そして女は、ミセス・ニック・キリーンと呟いてブリスを。。。
刑事のウォンガーは、パーティー会場から姿を消した謎の女を探しましたが。。。ついに事件は未解決となりました。。。
【第二部 ミッチェル】ヘレナ・ホテルの掃除係ミリアムは、19号室の掃除に訪れていました。その部屋はずっとミッチェルが住んでおり、ベッドの上の壁には、若い女達の写真が並べられていました。ふと振り返ると、若い女が開いたドアの隙間から中を覗き込んでいました。ミッチェルを訪ねて来たのかとミリアムが聞くと、そうではないと女は答え、ミッチェルの写真を見ながら、それはミッチェルの夢の女だろうと推測しました。
ミッチェルの元に知らない人からの手紙が届きました。そこには今夜エルジン劇場で催される芝居の仕切り席のチケットが入っていました。つまらない毎日に飽き飽きしていたミッチェルは試しに行ってみると切符は本物でした。誰もいない仕切り席に1人で座って芝居を見ていると、突然横に黒っぽいケープを着た赤毛の美人が座った事に気づきました。ぼつぼつとその女と話したミッチェルは、部屋に来るというその女に、誰にも見つからない秘密の通路を教え、女はアラク酒を持って訪問して来ました。
2人は酒を酌み交わし、女はミッチェルの写真の事を話し、ミッチェルは女に、まさに貴方は自分の思い描いていた夢だと。。。女はミッチェルと会うのはこれが初めてではない、以前教会の結婚式で会ったと言い、女はミッチェルを。。。ウォンガーは再び女が姿を消したのを知りました。。。しかし上司は、女には何の動機もないと言い。。。
【第三部 モラン】モランの息子クッキーは、知らない女に話しかけられました。女はあれこれとクッキーの家族や幼稚園の事を尋ね。。。モランの元に妻から電話がありました。妻の母が発作で倒れたからすぐに実家に行きたいと言うのでした。モランはクッキーの面倒は自分で見ると請け合いましたが、クッキーは1人になると大暴れしてモランは閉口しました。そんな中、幼稚園の先生と称する紺色の服を着たミス・ベイカーが現れ、クッキーの世話を申し出ました。
彼女はモランが困っているのはモランの妻から聞いて知っていたといいました。ベイカーを知らないと言うクッキーに、ベイカーはクッキーが幼稚園で描いた絵にいつものようにご褒美の金の星をつけたものを与え、いつものように見えないのは眼鏡をかけていないからだと言い、クッキーは安心しました。。。
一方やっとの事で実家についた妻は驚愕しました。。。あわてて家に電話しましたが誰も出ませんでした。。。その頃ベイカーはかくれんぼをしてクッキーと遊び、ベイカーはクッキーが隠れていた階段の下の倉庫が開かないと言い、モランはあっさり開けて見せ、この倉庫は中からは決して開かないのだと言いました。ベイカーはかくれんぼの最中に大事な指輪をなくしたと言い、モランはあの倉庫の中を。。。ウォンガーはミス・ベイカーを尋問しましたが、その最中にある女から電話がかかり。。。
【第四部 ファーガスン】画家のファーガスンの元を、絵のモデルが訪ねて来ました。ファーガスンは彼女の美貌に魅入られ。。。彼女はクリスティン・ベルだと名乗り、ファーガスンは彼女に本物の弓矢を持たせてダイアナの絵を描き始めました。ファーガスンと最近知り合ったコーリーは、アトリエでその絵を見、モデルに見覚えがあると思いました。しかしベルは黒髪菫色の目をしており。。。
ベルがファーガソンのアトリエでポーズを取っていると、突然友人達がなだれ込んで来、派手なパーティーが始まりました。みなベルに関心を持ちましたが、ベルはひたすら帰りたがり。。。しかしコーリーはじっと彼女の顔を見つめていました。ベルはコーリーが本当に自分を知っているのか興味を持ち、コーリーの家に行きました。ベルはコーリーの家の抽斗で拳銃を見つけ、それをコーリーに突きつけて家を出て行きました。しかしコーリーはついに彼女の正体に気づき、慌ててファーガスンの家に電話しましたが。。。
ウォンガーはベルが触ったコーリーの銃を鑑識に回し。。。何でもいいからブリスとファーガスンの繋がりを教えてくれとコーリーに言うと、コーリーは2人が入っていた総計4人で作っていたカードクラブがあったと思い出し、ポーカーに興じては共同所有していた車を猛スピードで乗り回して大騒ぎしていたと言いました。ウォンガーはそのクラブを調べ、確かにブリス、モラン、ファーガスンは入っていましたが、ミッチェルは入っておらず、4人目はハニーウェザーだったと言いました。
ハニーウェザーは姿を消していました。。。ハニーウェザーは一日中タイプライターを叩いている男だったと言い、ウォンガーは、彼は筆名を持つ別人なのではないかと疑い。。。作家ホームズの所にウォンガーが突然現れました。
【第五部 ホームズ】寄宿舎で夜、4人の女学生が煙草を吸いながらひそひそ話をしていました。話題は最近編入してきた娘の事で、その娘が寄宿舎の近くに住むある三文作家に何故入れ挙げているのかわからないと皆言いました。。。
作家ホームズがあてどなくドライブをしていると、前を走るタクシーから女の悲鳴が上がり、タクシーから10代後半の若い女が飛び出て来、タクシーは走り去りました。女は足を挫いており、ホームズは車に彼女を乗せて家に連れ帰りました。女の髪は栗色で瞳は青でした。女はフレディ・キャメロンだと名乗りました。キャメロンはホームズの事を知っていると言い。。。ホームズは彼女を家に泊めました。
翌朝召使のサムが姿を見せると、2人は食卓についており、キャメロンが朝食を用意したがホームズは食べなかったと言いました。ホームズはコップの中の物を犬に飲ませ。。。着想が頭に浮かんだホームズはみなを下がらせて録音機に向かって口述を始め。。。ホームズ邸を新しいタイピスト、ミス・キッチナーが訪問しました。ホームズは早速タイプを言いつけ、まだ居座っていたキャメロンはキッチナーが気に入りませんでした。
しかしホームズはサムに休暇をやって用事を言いつけ、サムを家に送って戻って見ると、キッチナーが、窓に脅迫状付きの石を投げ込まれたから辞めると言っているとキャメロンが言い。。。しかしキッチナーは仕事を続けると言い。。。戻ってみるとキャメロンが弾をこめたライフルをいじっていました。。。ホームズは話があると言ってキャメロンを書斎に招き、自分の定位置に置いてある椅子に座らせました。しかし次の瞬間ホームズは彼女を追い出し、ホームズはキッチナーを呼び、その椅子に座らせて小説の話を始めました。しかしキッチナーは焦り始め。。。物語は驚くべき結末を迎えるのでした。。。
さすがは名作、70年経っても面白さは少しも色褪せません。最後のトリックは怒涛のすばらしさで、キャラクターもプロットもみな秀逸でした。これを読まないのはもったいないとしか言い様の無い名作でありました。
【第一部 ブリス】謎の女ジュリーはニューヨークを離れてシカゴに行くと言って女友達と別れました。しかしジュリーはすぐに列車を降り、ジョゼフィン・ベイリーと名乗って部屋を借り、ある男の顔写真を燃やしました。さらに5人の男の名前を書いた紙も燃やし。。。
飲んで深夜家に帰って来たブリスは、門衛のチャーリーに、今夜金髪碧眼の若い美人がブリスを訪ねて来て、ブリスの部屋でブリスを待ちたい様子だったと言われました。女は100ドル札をひけらかし、ブリスの部屋に向かいましたが、ブリスの顔を全く知らない様子だった女をチャーリーは部屋に入れませんでした。諦めた女は帰りましたが、来るときも帰る時もタクシーを呼ばずに歩いて帰ったとチャーリーは言いました。
ブリスとマージョリーの婚約披露パーティーの夜、友達のコーリーがブリスのアパートを訪れました。そして着替えをしているブリスに、知らない女から今電話があったとコーリーは言いました。あの謎の女かもしれないとブリスは言いました。ブリスはマージョリーに婚約指輪を渡そうとしている時に、知らない金髪碧眼の女が黒いドレスを着てじっと見ているのに気づきました。マージョリーはあの女がずっとブリスを見つめていると言い。。。ブリスが疲れてテラスで休んでいると、突然あの女が現れました。
女に目をつけていたコーリーが女に近寄りましたが、女は自分に酒を持って来いといってコーリーを追い払いました。女はブリスに話があると言い、ブリスは自分を知らないだろうが、自分はブリスを知っている。あの時ブリスは4人の男と一緒に車に乗っており、ナンバーはD3827だと言いましたが、ブリスには身に覚えがありませんでした。女はふと自分のスカーフをテラスの外に落とし、ブリスに取ってくれと頼みました。そして女は、ミセス・ニック・キリーンと呟いてブリスを。。。
刑事のウォンガーは、パーティー会場から姿を消した謎の女を探しましたが。。。ついに事件は未解決となりました。。。
【第二部 ミッチェル】ヘレナ・ホテルの掃除係ミリアムは、19号室の掃除に訪れていました。その部屋はずっとミッチェルが住んでおり、ベッドの上の壁には、若い女達の写真が並べられていました。ふと振り返ると、若い女が開いたドアの隙間から中を覗き込んでいました。ミッチェルを訪ねて来たのかとミリアムが聞くと、そうではないと女は答え、ミッチェルの写真を見ながら、それはミッチェルの夢の女だろうと推測しました。
ミッチェルの元に知らない人からの手紙が届きました。そこには今夜エルジン劇場で催される芝居の仕切り席のチケットが入っていました。つまらない毎日に飽き飽きしていたミッチェルは試しに行ってみると切符は本物でした。誰もいない仕切り席に1人で座って芝居を見ていると、突然横に黒っぽいケープを着た赤毛の美人が座った事に気づきました。ぼつぼつとその女と話したミッチェルは、部屋に来るというその女に、誰にも見つからない秘密の通路を教え、女はアラク酒を持って訪問して来ました。
2人は酒を酌み交わし、女はミッチェルの写真の事を話し、ミッチェルは女に、まさに貴方は自分の思い描いていた夢だと。。。女はミッチェルと会うのはこれが初めてではない、以前教会の結婚式で会ったと言い、女はミッチェルを。。。ウォンガーは再び女が姿を消したのを知りました。。。しかし上司は、女には何の動機もないと言い。。。
【第三部 モラン】モランの息子クッキーは、知らない女に話しかけられました。女はあれこれとクッキーの家族や幼稚園の事を尋ね。。。モランの元に妻から電話がありました。妻の母が発作で倒れたからすぐに実家に行きたいと言うのでした。モランはクッキーの面倒は自分で見ると請け合いましたが、クッキーは1人になると大暴れしてモランは閉口しました。そんな中、幼稚園の先生と称する紺色の服を着たミス・ベイカーが現れ、クッキーの世話を申し出ました。
彼女はモランが困っているのはモランの妻から聞いて知っていたといいました。ベイカーを知らないと言うクッキーに、ベイカーはクッキーが幼稚園で描いた絵にいつものようにご褒美の金の星をつけたものを与え、いつものように見えないのは眼鏡をかけていないからだと言い、クッキーは安心しました。。。
一方やっとの事で実家についた妻は驚愕しました。。。あわてて家に電話しましたが誰も出ませんでした。。。その頃ベイカーはかくれんぼをしてクッキーと遊び、ベイカーはクッキーが隠れていた階段の下の倉庫が開かないと言い、モランはあっさり開けて見せ、この倉庫は中からは決して開かないのだと言いました。ベイカーはかくれんぼの最中に大事な指輪をなくしたと言い、モランはあの倉庫の中を。。。ウォンガーはミス・ベイカーを尋問しましたが、その最中にある女から電話がかかり。。。
【第四部 ファーガスン】画家のファーガスンの元を、絵のモデルが訪ねて来ました。ファーガスンは彼女の美貌に魅入られ。。。彼女はクリスティン・ベルだと名乗り、ファーガスンは彼女に本物の弓矢を持たせてダイアナの絵を描き始めました。ファーガスンと最近知り合ったコーリーは、アトリエでその絵を見、モデルに見覚えがあると思いました。しかしベルは黒髪菫色の目をしており。。。
ベルがファーガソンのアトリエでポーズを取っていると、突然友人達がなだれ込んで来、派手なパーティーが始まりました。みなベルに関心を持ちましたが、ベルはひたすら帰りたがり。。。しかしコーリーはじっと彼女の顔を見つめていました。ベルはコーリーが本当に自分を知っているのか興味を持ち、コーリーの家に行きました。ベルはコーリーの家の抽斗で拳銃を見つけ、それをコーリーに突きつけて家を出て行きました。しかしコーリーはついに彼女の正体に気づき、慌ててファーガスンの家に電話しましたが。。。
ウォンガーはベルが触ったコーリーの銃を鑑識に回し。。。何でもいいからブリスとファーガスンの繋がりを教えてくれとコーリーに言うと、コーリーは2人が入っていた総計4人で作っていたカードクラブがあったと思い出し、ポーカーに興じては共同所有していた車を猛スピードで乗り回して大騒ぎしていたと言いました。ウォンガーはそのクラブを調べ、確かにブリス、モラン、ファーガスンは入っていましたが、ミッチェルは入っておらず、4人目はハニーウェザーだったと言いました。
ハニーウェザーは姿を消していました。。。ハニーウェザーは一日中タイプライターを叩いている男だったと言い、ウォンガーは、彼は筆名を持つ別人なのではないかと疑い。。。作家ホームズの所にウォンガーが突然現れました。
【第五部 ホームズ】寄宿舎で夜、4人の女学生が煙草を吸いながらひそひそ話をしていました。話題は最近編入してきた娘の事で、その娘が寄宿舎の近くに住むある三文作家に何故入れ挙げているのかわからないと皆言いました。。。
作家ホームズがあてどなくドライブをしていると、前を走るタクシーから女の悲鳴が上がり、タクシーから10代後半の若い女が飛び出て来、タクシーは走り去りました。女は足を挫いており、ホームズは車に彼女を乗せて家に連れ帰りました。女の髪は栗色で瞳は青でした。女はフレディ・キャメロンだと名乗りました。キャメロンはホームズの事を知っていると言い。。。ホームズは彼女を家に泊めました。
翌朝召使のサムが姿を見せると、2人は食卓についており、キャメロンが朝食を用意したがホームズは食べなかったと言いました。ホームズはコップの中の物を犬に飲ませ。。。着想が頭に浮かんだホームズはみなを下がらせて録音機に向かって口述を始め。。。ホームズ邸を新しいタイピスト、ミス・キッチナーが訪問しました。ホームズは早速タイプを言いつけ、まだ居座っていたキャメロンはキッチナーが気に入りませんでした。
しかしホームズはサムに休暇をやって用事を言いつけ、サムを家に送って戻って見ると、キッチナーが、窓に脅迫状付きの石を投げ込まれたから辞めると言っているとキャメロンが言い。。。しかしキッチナーは仕事を続けると言い。。。戻ってみるとキャメロンが弾をこめたライフルをいじっていました。。。ホームズは話があると言ってキャメロンを書斎に招き、自分の定位置に置いてある椅子に座らせました。しかし次の瞬間ホームズは彼女を追い出し、ホームズはキッチナーを呼び、その椅子に座らせて小説の話を始めました。しかしキッチナーは焦り始め。。。物語は驚くべき結末を迎えるのでした。。。
さすがは名作、70年経っても面白さは少しも色褪せません。最後のトリックは怒涛のすばらしさで、キャラクターもプロットもみな秀逸でした。これを読まないのはもったいないとしか言い様の無い名作でありました。
お気に入り度:







掲載日:
外部ブログURLが設定されていません
投票する
投票するには、ログインしてください。
こんにちは。ブクレコ難民です。今後はこちらでよろしくお願いいたします。
この書評へのコメント

コメントするには、ログインしてください。
書評一覧を取得中。。。
- 出版社:早川書房
- ページ数:323
- ISBN:9784150706043
- 発売日:1983年08月01日
- Amazonで買う
- カーリルで図書館の蔵書を調べる
- あなた
- この書籍の平均
- この書評
※ログインすると、あなたとこの書評の位置関係がわかります。






















