薄荷さん
レビュアー:
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アリスといえば夢オチの代表作だけど・・・え?そっち!?
・・・と、最後に言えたら、この本を楽しみつくした証拠です。
謎と惨劇とキ印がたっぷり詰まった、小林泰三要素満載不思議な国へようこそ。
さて、あらすじ。
ある朝目覚めた栗栖川亜理は、リアルで記憶もはっきり残る妙な夢=「頭のおかしい人や動物がすんでいる世界の夢」ばかり、ずっと続けて見ていることに気付いた。
昨日の夢は、
いつものように遅刻だ!と走っている白兎に出くわし、
蜥蜴のビルがアリスと決めたがった合言葉は「スナークは?」「プージャムだった」、
塀から墜落死したハンプティ・ダンプティは、事故じゃなく殺害されんだとイカレ帽子屋が断言し・・・
とりあえずそこまで夢日記に書き込み、白兎のごとく彼女は大学へ急いだ。
ところが大学に着いたら、見知らぬ人や警官で慌しい。
ずんぐりした見た目と名前から渾名「玉子」研究員が、屋上から転落死したらしい。
そのせいで今日中にやるべき実験ができなくなった亜理は、実験の順番を譲ってくれないかと手当たりしだいに知人に声をかけまくる中、同級生の井森に問われる。
「スナークは?」
「プージャムだった」
思わず答えた亜理に、不思議の世界ではマヌケな蜥蜴のビルとは思えないほど頭のきれる彼は、不思議な世界で塀から落ちて死んだハンプティ・ダンプティが、こちらの世界でさっき死んだ「玉子」研究員だったと告げる。
不思議の世界の自分(アーヴァタール)が死ねば、こちらの世界の自分も連動して死ぬのだ、と。
不思議の世界では、ハンプティ・ダンプティ殺しの犯人はアリスだ!と捜査員・イカレ帽子屋が決め付け、白兎は殺人現場から立ち去ったのはアリスだけだったと証言し、犯人ではないアリスのアリバイ証言ができるはずの蜥蜴のビルは・・・マヌケ過ぎてお話にならない。
このままでは殺人犯として、赤の女王に首をちょん切られてしまう!?
アリスは犯人探しに必死になるが、殺人事件はその後も次々起きていく。
アリスに不利な証言をした白兎が殺され、こちらの世界では親しい先輩が亜理の目の前で異常者に殺された。
蜥蜴のビルと歩いた海辺にいたグリフォンが惨殺死体で発見され、こちらの世界では男性教授が牡蠣中毒死。
そして彼が、彼女が・・・何故殺されるのか?この惨劇の犯人は誰なのか?
勝利を確信した犯人を追い詰めるのは、予想外の・・・!
えーっと・・・ネタばれしてないよね?
地球世界と連動する不思議な国の殺人事件を追うミステリで、アーヴァタールが誰なのか・・・が重要なキーになるという特殊な面白さがあります。
読み返したくなる「どんでん返し」もガッツリあり、最終的にとんでもなく壮大な世界も描いちゃいつつ、期待通りのグロさ満載のホラーでございます。
ですので、グロ展開がお嫌いな方には全然お勧めしません・・・ってか、絶対読まないことをお勧めだぜ!
というわけで、今まで他の小林さん作品を楽しく読めた方、不思議な国のイカレた理論が好きな方、精神的体力がある方に、この本をお食事時以外のお楽しみとしてお勧めいたします。
追記)最後まで読んでから、澤村伊智さんの解説読むと・・・薄気味悪さ倍増!
謎と惨劇とキ印がたっぷり詰まった、小林泰三要素満載不思議な国へようこそ。
さて、あらすじ。
ある朝目覚めた栗栖川亜理は、リアルで記憶もはっきり残る妙な夢=「頭のおかしい人や動物がすんでいる世界の夢」ばかり、ずっと続けて見ていることに気付いた。
昨日の夢は、
いつものように遅刻だ!と走っている白兎に出くわし、
蜥蜴のビルがアリスと決めたがった合言葉は「スナークは?」「プージャムだった」、
塀から墜落死したハンプティ・ダンプティは、事故じゃなく殺害されんだとイカレ帽子屋が断言し・・・
とりあえずそこまで夢日記に書き込み、白兎のごとく彼女は大学へ急いだ。
ところが大学に着いたら、見知らぬ人や警官で慌しい。
ずんぐりした見た目と名前から渾名「玉子」研究員が、屋上から転落死したらしい。
そのせいで今日中にやるべき実験ができなくなった亜理は、実験の順番を譲ってくれないかと手当たりしだいに知人に声をかけまくる中、同級生の井森に問われる。
「スナークは?」
「プージャムだった」
思わず答えた亜理に、不思議の世界ではマヌケな蜥蜴のビルとは思えないほど頭のきれる彼は、不思議な世界で塀から落ちて死んだハンプティ・ダンプティが、こちらの世界でさっき死んだ「玉子」研究員だったと告げる。
不思議の世界の自分(アーヴァタール)が死ねば、こちらの世界の自分も連動して死ぬのだ、と。
不思議の世界では、ハンプティ・ダンプティ殺しの犯人はアリスだ!と捜査員・イカレ帽子屋が決め付け、白兎は殺人現場から立ち去ったのはアリスだけだったと証言し、犯人ではないアリスのアリバイ証言ができるはずの蜥蜴のビルは・・・マヌケ過ぎてお話にならない。
このままでは殺人犯として、赤の女王に首をちょん切られてしまう!?
アリスは犯人探しに必死になるが、殺人事件はその後も次々起きていく。
アリスに不利な証言をした白兎が殺され、こちらの世界では親しい先輩が亜理の目の前で異常者に殺された。
蜥蜴のビルと歩いた海辺にいたグリフォンが惨殺死体で発見され、こちらの世界では男性教授が牡蠣中毒死。
そして彼が、彼女が・・・何故殺されるのか?この惨劇の犯人は誰なのか?
勝利を確信した犯人を追い詰めるのは、予想外の・・・!
えーっと・・・ネタばれしてないよね?
地球世界と連動する不思議な国の殺人事件を追うミステリで、アーヴァタールが誰なのか・・・が重要なキーになるという特殊な面白さがあります。
読み返したくなる「どんでん返し」もガッツリあり、最終的にとんでもなく壮大な世界も描いちゃいつつ、期待通りのグロさ満載のホラーでございます。
ですので、グロ展開がお嫌いな方には全然お勧めしません・・・ってか、絶対読まないことをお勧めだぜ!
というわけで、今まで他の小林さん作品を楽しく読めた方、不思議な国のイカレた理論が好きな方、精神的体力がある方に、この本をお食事時以外のお楽しみとしてお勧めいたします。
追記)最後まで読んでから、澤村伊智さんの解説読むと・・・薄気味悪さ倍増!
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スマホを初めて買いました!その日に飛蚊症になりました(*´Д`)ついでにUSBメモリーが壊れて書きかけレビューが10個消えました・・・(T_T)
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- 出版社:東京創元社
- ページ数:384
- ISBN:9784488420147
- 発売日:2019年04月24日
- 価格:799円
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