このままでは、日本は再び戦争へ向かう。自民党や安倍政権は、戦争をしようと思っている。今まで、自民党政権が長く続いても、日本が戦争を行わなかったのは、自分たちのような平和を求める団体の力と声、それに何よりも平和憲法があったからと。
更に、どんどん日本は、富裕層と貧困層の二極化が進み、貧困層が拡大、あふれ出し、破滅へと突き進んでいると主張する。
そして、戦前の大凶作で、女の子を養えず、売春宿に売ったり、間引きしたり、女工哀史のように悲惨な姿、タコ部屋に詰められ、ひたすら危険な労働を強いられた坑夫、飢餓に苦しむ人々を描き、こんな人々が今の時代にあふれているようなレトリックを使い人々に衝撃を与えようとしている。
だらだらとした世界に浸りきっている私が変なのかもしれないが、現在は鎌田がとらえてる世界とはかなりかけ離れてきているように見える。
私が青年のころは、鎌田のように考えて行動する人たちはたくさんいた。しかし、今はその数はぐっと少なくなった。
学校では毎日のようにいじめによる悲劇が起きている。
鎌田はその原因は、子供たちの自由、個性を封殺して管理で縛り上げているからと主張する。
いじめをなくすには、子供の人権を尊重し、豊かな個性が発揮できるような教育に転換せねばならないという。しかしこの個性が発揮できる教育とはどんなものかがイメージが沸かない。
以前、ある子どもが5000万円も総額巻き上げられていたという事件が起きた。いまでもこの巻き上げがなくならない。
しかし、鎌田が主張するような教育に変わったら、こんないじめが無くなるとは思えない。
個性を伸ばす教育と、いじめはあまり関係ないように思う。



昔から活字中毒症。字さえあれば辞書でも見飽きないです。
年金暮らしになりましたので、毎日読書三昧です。一日2冊までを限度に読んでいます。
お金がないので、文庫、それも中古と情けない状態ですが、書評を掲載させて頂きます。よろしくお願いします。
この書評へのコメント
- keena071511292019-04-30 09:12
>個性を伸ばす教育と、いじめはあまり関係ないように思う。
“個性”とは辞書を引くと“個人に特有の性質”と書いてあります
つまり“他人とは違うところ”という意味です
それを伸ばすと善人はさらなる善人に
悪人はさらなる悪人になります
これは端的に言ってしまうと
“教育の放棄”に他なりません
実は教育界で語られる“個性”とは
本当は“才能(能力)”のことなのです
中教審答申などに出てくる“個性”という単語を
“才能(能力)”に置き換えても問題なく意味が通じます
では何故“才能(能力)”という単語を使わないのか?
おそらく「才能(能力)とは、生まれ持ったもので個人差がある」
という認識があり
“生得的な才能(能力)差”を認めるわけにはいかない教育界としては
この単語を使えないのだと思われます
まあ 才能(能力)を伸ばしたところで
別にいじめがなくなるわけではありませんよねクリックすると、GOOD!と言っているユーザーの一覧を表示します。 - はなとゆめ+猫の本棚2019-04-30 09:31
keena07151129さん コメントありがとうございます。
私の高校時代、生徒の人権を尊重し、個性(才能)を伸ばすという教育が行われました。
生徒の自治が尊重され、先生と生徒は対等な関係、教職員が何かを決めるときは、必ず生徒会の了解、少なくとも事前通告が必要となりました。
こうなると、生徒は好き放題の活動をはじめ、学級は殆ど崩壊。校長先生を「この野郎、てめえ」とののしることが当たり前になりました。
こんなことは、社会に入れば全く通用しないし、弊害になります。
だらしない先生もいますが、それでも先生は生徒と対等ではなく、社会人、人間として生きてゆけるには何が必要か教える立場にいると思いますクリックすると、GOOD!と言っているユーザーの一覧を表示します。 - keena071511292019-04-30 13:14
割れ窓理論
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%89%B2%E3%82%8C%E7%AA%93%E7%90%86%E8%AB%96
というものがありますが
以前 聞いた話で
ある病院で患者を“田中様”などと呼ぶようにしたところ
患者の態度が横柄になり
業務に支障が出た為
元に戻した
ということがあったそうです
はなとゆめ+猫の本棚さんが取り上げた
学校の話もそうですが
やっていることは善意から出た素晴らしいことです
ところが人間の本来の性質は“悪”ということなのでしょう
“悪貨は良貨を駆逐する”
束縛から解放された悪は全体を染め上げてしまいます
哀しいかな これが現実ですクリックすると、GOOD!と言っているユーザーの一覧を表示します。 
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- 出版社:岩波書店
- ページ数:211
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