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薄荷さん
薄荷
レビュアー:
や・・・やられた・・・っ!再読率100%は嘘じゃなかった!
角川HPで本書の紹介にありました。
「初読はミステリ、二度目はホラー。この島の謎に、あなたもきっと囚われる.」
「すべての謎が解けた時、あなたは必ず絶叫する。再読率100%の傑作ホラーミステリ!」

ミステリ要素のあるホラーなら三津田信三、ホラーテイストのミステリなら横溝正史、ホラーとミステリが融合したなら京極夏彦だけど、さーて本書はどうかしら~?と上から目線で読んでいって・・・ラストで目論見どおり「え“っ!?怖っ!」と絶叫させられ、「あ~!だからあそこであんな事が…!」と否応無く再読させられましたよ。

本書の主人公は30代後半の独り身、母親と二人暮しの天宮淳。
ブラック企業で心を病んで地元に戻ってきた幼馴染・宗作の気分転換のため、同じく幼馴染の春夫の提案で旅行をすることになった。
旅行先は瀬戸内海に浮かぶ「霧久井(むくい)島」。
名物も絶景も無し&島民は年寄り30人程度と、観光的魅力は無いが曰く付き。
それは20年前、昔流刑地だったその島で心霊番組を撮影したら、出演してた霊能者が異常をきたし、その後死亡。番組関係者も次々不幸に見舞われた=怨霊の祟りに遭ったのだという、オカルトサイトではもっぱらの噂。
しかもかの霊能者は、亡くなる直前に予言詩を残した。「最後の大予言」として本にもなっているその内容は、
「自分の死後20年後(=今年)の8月25日に霧久井島で惨劇が起こり、6人が死ぬ。」

予言は眉唾としつつも、興味本位で淳たちは8月24日に「霧久井島」へ向かう。
だが島についてみれば、予約した旅館に一方的にキャンセルされた。その理由が、「今日はじきに怨霊が下りてくるから、その対策でお客さんにはサービスできない。そういう慣わしだ」。
仕方なく別に宿をとったところ、その館主が土俗オタクで横溝正史と三津田信三と京極夏彦をこよなく愛す、東京生まれの麻生と言う男。
麻生の熱い語りで「ヒキタの怨霊」について聞かされ、TVでは台風直撃のニュースが流れ、不穏と不安に苛まれた8月25日の朝、豪雨と強風の中で一人目の死体が…!
台風直撃で外界からの助けが来ない=巨大密室と化した孤島で、惨劇の幕が上がる!

霊能者の大予言が未来予測なら、残り5人は誰が死ぬ?
山に潜む怪異「ヒキタの怨霊」を恐れる島民は、何を隠している?
この島に来た「霊能者の孫」の目的は何?
本当に怖いのは怨霊か、言葉の呪力か・・・それとも人の闇?

さて、世界でたった一人の顧問探偵が言いました。
「全ての不可能を消去していき、最後に残ったものが如何に奇妙な事であっても、それが真実となる。」
この惨劇は怨霊による祟りか、秘密と謎を秘めた殺人事件か、それとも・・・?
辿り着いた真実のWパンチはかなり強烈ゆえに、読者諸君は心してかの予言の島に向かわれよ!

* 本書は 祐太郎 さん主催のカドブン夏フェア2022に挑戦!参加作品です。
さぁ。皆様!ふるってご参加を!
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薄荷
薄荷 さん本が好き!1級(書評数:510 件)

スマホを初めて買いました!その日に飛蚊症になりました(*´Д`)ついでにUSBメモリーが壊れて書きかけレビューが10個消えました・・・(T_T)

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