ひげを剃る。そして女子高生を拾う。

　タイトルとからすると、中年のおじさんが家出少女と
仲良くなり同居生活を始めるといったイメージでしたが
家出少女を拾ったのは、２６歳の大手ＩＴ企業に
務めるサラリーマン。髭を剃るというのは
ＩＴ業界がブラックなので、毎日職場に泊まって
いるから、髭を剃っている暇がない。
というわけではないようです。
とても不思議なタイトルです。
あと四冊、読み進めていくとタイトルの謎が
解けるのでしょうか。

　自称、沙優と言う名の少女は電柱の傍で
座り込んでいる所を、職場の女性に告白して
見事撃沈して、ヤケ酒の帰りに吉田が見つけたのだが
こんな状況下で、よく女子高生を家に連れて
行ったのかと、吉田の人格を疑いました。
しかし、吉田は誰にでも優しく、職場で出来の悪い
後輩の三島柚葉を見捨てずに、面倒を見るのは
奇特な人にしか思えません。
こんな訳アリの女子高生とＩT業界のサラリーマンが
引き起こす日常の事件は、やきもきさせられますが
最終的に収まる。なんだか、久しぶりにお約束ドラマを
見ているようで楽しめました。