DBさん
レビュアー:
▼
クイーン風ホームズの話
シャーロック・ホームズはイギリスでもっとも有名な三人のうちの一人だそうです。
ドイルの書いた聖典をはじめ、いろんな作品にオマージュやパスティーシュとして登場する。
モーリス・ルブランもルパンの敵役にホームズを登場させたけどあれはイメージ違ったな。
フランス人から見たイギリス人ってあんなかんじなのかも。
パスティーシュとしてよくできていたのはやはり、ドイルの息子アドリアンの描いた『シャーロック・ホームズの功績』だった。
クイーンが選んだホームズの舞台は切り裂きジャックが暗躍するロンドンです。
ホームズの生涯を追った『シャーロック・ホームズ ガス燈に浮かぶその生涯』を最近読んだのですが、その中でもホームズと切り裂きジャックの話が挿入されていた。
ロンドンで活躍していたホームズが、何人もの犠牲者を出して迷宮入りした切り裂きジャックの事件を手掛けないはずはない。
だったらなぜ公表を控えたのだろうかというのが基本的なスタンスですね。
ジャックが誰かという謎を解き明かすとともに、謎が秘密になっていた理由もちゃんとつけるのが読みどころ。
だがその犯人についてはグールドとクイーンの意見は違ったようです。
ホームズが活躍していた時代が一昔前となったくらいのころ、作家のクイーンのもとへ古い原稿が届けられた。
読んでみると、ワトソン博士が書いた未発表の事件の覚書である。
しかも相手は切り裂きジャック、ロンドンの街を震撼させた殺人鬼だ。
締め切り間近な自分の原稿と格闘しながら、その原稿を読むのをやめられない作家。
強制休暇中のクイーン警視をバカンス先に引き留めつつ、果たして原稿はワトソンの直筆なのだろうかという謎に迫っていきます。
真贋を見極めること、それはイコール切り裂きジャックが誰だったかという推理にもなる。
最後に追い詰めた人物はワトソンの目の前で炎に包まれてしまうのだったが。
ワトソンが語った犯人像のさらに裏を追求するクイーンのエピローグが見どころでしょうか。
犯人へとつながるアプローチがやや性急すぎる部分もあるが、なかなか楽しめた。
だけどホームズの言動がやっぱりクイーン風なんだよね。
その違いとそれぞれの味を楽しむのがパスティーシュなのかもしれない。
ドイルの書いた聖典をはじめ、いろんな作品にオマージュやパスティーシュとして登場する。
モーリス・ルブランもルパンの敵役にホームズを登場させたけどあれはイメージ違ったな。
フランス人から見たイギリス人ってあんなかんじなのかも。
パスティーシュとしてよくできていたのはやはり、ドイルの息子アドリアンの描いた『シャーロック・ホームズの功績』だった。
クイーンが選んだホームズの舞台は切り裂きジャックが暗躍するロンドンです。
ホームズの生涯を追った『シャーロック・ホームズ ガス燈に浮かぶその生涯』を最近読んだのですが、その中でもホームズと切り裂きジャックの話が挿入されていた。
ロンドンで活躍していたホームズが、何人もの犠牲者を出して迷宮入りした切り裂きジャックの事件を手掛けないはずはない。
だったらなぜ公表を控えたのだろうかというのが基本的なスタンスですね。
ジャックが誰かという謎を解き明かすとともに、謎が秘密になっていた理由もちゃんとつけるのが読みどころ。
だがその犯人についてはグールドとクイーンの意見は違ったようです。
ホームズが活躍していた時代が一昔前となったくらいのころ、作家のクイーンのもとへ古い原稿が届けられた。
読んでみると、ワトソン博士が書いた未発表の事件の覚書である。
しかも相手は切り裂きジャック、ロンドンの街を震撼させた殺人鬼だ。
締め切り間近な自分の原稿と格闘しながら、その原稿を読むのをやめられない作家。
強制休暇中のクイーン警視をバカンス先に引き留めつつ、果たして原稿はワトソンの直筆なのだろうかという謎に迫っていきます。
真贋を見極めること、それはイコール切り裂きジャックが誰だったかという推理にもなる。
最後に追い詰めた人物はワトソンの目の前で炎に包まれてしまうのだったが。
ワトソンが語った犯人像のさらに裏を追求するクイーンのエピローグが見どころでしょうか。
犯人へとつながるアプローチがやや性急すぎる部分もあるが、なかなか楽しめた。
だけどホームズの言動がやっぱりクイーン風なんだよね。
その違いとそれぞれの味を楽しむのがパスティーシュなのかもしれない。
掲載日:
外部ブログURLが設定されていません
投票する
投票するには、ログインしてください。
好きなジャンルは歴史、幻想、SF、科学です。あまり読まないのは恋愛物と流行り物。興味がないのはハウツー本と経済書。読んだ本を自分の好みというフィルターにかけて紹介していきますので、どうぞよろしくお願いします。
この書評へのコメント
コメントするには、ログインしてください。
書評一覧を取得中。。。
- 出版社:早川書房
- ページ数:220
- ISBN:9784150701109
- 発売日:1976年11月01日
- Amazonで買う
- カーリルで図書館の蔵書を調べる
- あなた
- この書籍の平均
- この書評
※ログインすると、あなたとこの書評の位置関係がわかります。