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面白いじゃねえか、コノヤロウ。
見城さんは出版界の大物です。具体的な活躍は、この本を読んで知りました。
確かにすごい実績です。そして、手掛ける作品が自分の趣味に合わなさそうと
なんとなく思っていた理由もはっきりしました。
これまでの生きざまに影響を与えた本を、見城さんが自らの人生をたどりながら
考察していきます。取り上げる本を通じることで、その人の大事にしているものや
考え方が分かるのだなあと実感しました。
名うての編集者です。文章力が高いです。本人は小説家にはなれないと
書いていますが、こんな楽しく読ませてくれるのに、そんなものなのかなあと
思ってしまいました。
極端になれ、ミドルは何も生み出さないという言葉は感じるものがありました。
どんな形で極端になれるのかは人それぞれですが、エピソードを読んでいて
見城さんらしさがあちこちに感じられました。
中途半端は駄目で、やるなら徹底的にという考えだと理解しました。
ただし、考え方そのものは両手を挙げて賛成ですが、
見城さんが徹底的にやった手法は、自分の価値観では見習いたくないことです。
これはディスっているわけではないですよ。
価値観の違いとはどういうことが、理解できた感じがします。
見城さんの実例を通して、自分の頭の中がきれいに整理されました。
だから楽しく読めたという感覚なのです。
なぜ幻冬舎がセンセーショナルな本を好むのかは、見城さんの考えが
色濃く反映されていることが分かりました。
さすがベストセラー請負人です。本の売り方を知っている人です。
ベストセラーになる条件の考え方が面白いです。
1.オリジナリティーがあること
2.極端であること
3.明確であること
4.癒着があること
よく、いい作品は売れるとか、心にしみる作品などの耳に聞こえのいい言葉を
聞きますが、見城さんの定義にはきれいごとは一行もありません。
ここまではっきりしていると、むしろ爽快になりますね。
センセーショナルな作品に対して、わたしはこう考えます。
十年たったらどうなるのでしょう。
それがわたしの感覚です。良作はずっと受け継がれていくと信じていて、
世の中には実際にそういう作品があります。
わたしはそんな作品に一冊でも多く出会いたいと思っています。
そしてそんな作品は万人受けしないということも知っています。
見城さん流は、作家が書きたくない部分に手を突っこむことで、
その人の深みを窺う手法を好みます。一理あります。
書きたくない部分に対する切り口の入れ方が、わたしは趣味が合わないという
だけのことです。
見城さんは、精神そのものよりも精神から発露する行為に目を向けている
気がします。心を直接的に表現するのは陳腐です。
だから登場人物を通じて、作家が信じられない行為に対する考え方を
描写することで、理解できない他人のこころを表現させようとしているの
かもしれません。
なるほどなるほど。
はっきり整理されているので、著者の考えと自分の考えがぶつかり合い、
いろいろな考察がかけめぐりました。
コノヤロウと思いながら楽しめる一冊でした。
趣味に合わなくても読む価値はありますよ。
確かにすごい実績です。そして、手掛ける作品が自分の趣味に合わなさそうと
なんとなく思っていた理由もはっきりしました。
これまでの生きざまに影響を与えた本を、見城さんが自らの人生をたどりながら
考察していきます。取り上げる本を通じることで、その人の大事にしているものや
考え方が分かるのだなあと実感しました。
名うての編集者です。文章力が高いです。本人は小説家にはなれないと
書いていますが、こんな楽しく読ませてくれるのに、そんなものなのかなあと
思ってしまいました。
極端になれ、ミドルは何も生み出さないという言葉は感じるものがありました。
どんな形で極端になれるのかは人それぞれですが、エピソードを読んでいて
見城さんらしさがあちこちに感じられました。
中途半端は駄目で、やるなら徹底的にという考えだと理解しました。
ただし、考え方そのものは両手を挙げて賛成ですが、
見城さんが徹底的にやった手法は、自分の価値観では見習いたくないことです。
これはディスっているわけではないですよ。
価値観の違いとはどういうことが、理解できた感じがします。
見城さんの実例を通して、自分の頭の中がきれいに整理されました。
だから楽しく読めたという感覚なのです。
なぜ幻冬舎がセンセーショナルな本を好むのかは、見城さんの考えが
色濃く反映されていることが分かりました。
さすがベストセラー請負人です。本の売り方を知っている人です。
ベストセラーになる条件の考え方が面白いです。
1.オリジナリティーがあること
2.極端であること
3.明確であること
4.癒着があること
よく、いい作品は売れるとか、心にしみる作品などの耳に聞こえのいい言葉を
聞きますが、見城さんの定義にはきれいごとは一行もありません。
ここまではっきりしていると、むしろ爽快になりますね。
センセーショナルな作品に対して、わたしはこう考えます。
十年たったらどうなるのでしょう。
それがわたしの感覚です。良作はずっと受け継がれていくと信じていて、
世の中には実際にそういう作品があります。
わたしはそんな作品に一冊でも多く出会いたいと思っています。
そしてそんな作品は万人受けしないということも知っています。
見城さん流は、作家が書きたくない部分に手を突っこむことで、
その人の深みを窺う手法を好みます。一理あります。
書きたくない部分に対する切り口の入れ方が、わたしは趣味が合わないという
だけのことです。
見城さんは、精神そのものよりも精神から発露する行為に目を向けている
気がします。心を直接的に表現するのは陳腐です。
だから登場人物を通じて、作家が信じられない行為に対する考え方を
描写することで、理解できない他人のこころを表現させようとしているの
かもしれません。
なるほどなるほど。
はっきり整理されているので、著者の考えと自分の考えがぶつかり合い、
いろいろな考察がかけめぐりました。
コノヤロウと思いながら楽しめる一冊でした。
趣味に合わなくても読む価値はありますよ。
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ふとしたことで始めた書評書き。読んだ感覚が違うことを知るのは、とても大事だと思うようになりました。本が好き! の場と、参加している皆さんのおかげです。
星の数は自分のお気に入り度で、趣味や主観に基づいています。たとえ自分の趣味に合わなくても、作品の特徴を書評で分かるようにしようと務めています。星が低くても作品がつまらないという意味ではありません。
自己紹介ページの二番目のアドレスは「飲んでみた」の書評です。
三番目のアドレスは「お絵描き書評の部屋」で、皆さんの「描いてみた」が読めます。
四番目のアドレスは「作ってみた」の書評です。
よかったらのぞいてみて下さい。
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- 出版社:幻冬舎
- ページ数:237
- ISBN:9784344033054
- 発売日:2018年06月05日
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