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ぷるーと
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ブリッジのルールを知らなくても、ちゃんと楽しめる。
奇抜でどこか悪魔的なところがあるシャイタナ氏は、コレクション収集家でもあった。ウェセックス・ハウスの嗅煙草入れ展示会でポアロと偶然出会ったシャイタナ氏は、ポアロをからかいついでに、人殺しをやった人間たちのコレクションをお見せするからそのパーティーに来ないか、と誘った。

シャイタナ氏のパーティーに招待されていたのは、ポアロも含めて8人。8人は食後シャイタナ氏が勧めるままに、二組に分かれ、それぞれ別な部屋でブリッジをした。
ポアロたちの組がゲームを終了したとき、隣の部屋ではまだゲームをやっていた。シャイタナ氏は、その部屋のゲームテーブルからは離れた暖炉の前に座っていた。ところが、挨拶しようと近づいたところ、シャイタナ氏は殺害されていた。

ポアロたちの組のメンバーには、殺害は不可能だ。シャイタナ氏を殺したのは、その部屋にいた4人ということになる。だが、いったい誰が、どうやって?

ゲームに熱中していたこと、自分を不利立場に置きたくないことなどから、4人の証言は不正確でどこまで信用していいか分からない。

今回、ポアロは、4人のブリッジのやり方からその性格を探り、殺人者の心理を読み解こうとする。人殺しを集めたというだけあって、誰もが後暗い過去を持っており、それを明るみにされたくないという動機があるようにみえる。パーティーに招かれていた警視・探偵作家の独自捜査・推理と、ポアロの推理の違いも見どころになっている。

解説には、この作品はブリッジのルールが分かりにくいため日本ではあまり人気がない、とあったが、ブリッジのルールを知らなくても、結構楽しめると思う。人気がないのは、はでな殺人事件ではないし、捜査も地味だからかもしれない。
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ぷるーと
ぷるーと さん本が好き!1級(書評数:2931 件)

 ホラー以外は、何でも読みます。みなさんの書評を読むのも楽しみです。
 よろしくお願いします。
 

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