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かもめ通信
レビュアー:
一気に読もうと思うなかれ。少しずつ読むのが○。ときどき派生読書に進むのもよし。
原題は「Good Night Stories for Rebel Girls」
クラウドファンディングで資金を募ったところ、史上最高額を集めたという話題の本。
世界36国で発売され、 累計100万部突破しているのだとか。

「大きな夢を持ち、自分の力を信じて道をきりひらいた女の子たち」として、
政治家やスポーツ選手、科学者やファッションデザイナー等々、
様々なジャンルで活躍してきた100人の女性を
1人につき見開き2ページを使って紹介する。
片方のページには紹介文をもう片方のページにはポートレートと
その人物を端的に紹介する一言が書かれている。
世界各国から集まった60名の女性アーティストが手がけたという
このポートレートを眺めるだけでもページをめくる価値がある。

とはいえ、ちょっとと首をかしげる部分がないわけではない。

たとえば、日本からエントリーされているのは「神功皇后」と「オノ・ヨーコ」。
これはちょっとあんまりだ。

クレオパトラ、ハトシェプスト女王などツッコミどころはままあるし、
ミシェル・オバマの功績が「弁護士」と
「初のアフリカ系アメリカ人の大統領夫人」
というのもなんだかなあ。

ちなみにヒラリー・ロダム・クリントンの紹介は「大統領候補」。
こちらは政治家として紹介されているが
「元大統領夫人」や「弁護士」としての“実績”には触れられていない。

マーガレット・サッチャー
アウンサンスーチー
ヴァージニア・ウルフなど
いろいろなところが微妙ではある。

だがしかし、それでもだ。
この本で紹介されている女性達が彼女たちなりに
がんばってきたであろうことは間違いないし
思想信条その他もろもろを問わず
そうした点を前向きにとらえて紹介する著者たちの
明るい筆さばきには読み手を励ますパワーもある。

先日読んだ 『問題だらけの女性たち』で紹介されていたダーウィンの
著名な男性と著名な女性のリストを比べてみれば、
男性がすべてにおいて優れていることは明白
などという言葉を思い出すなら、
こういう本を一家に1冊、置いておくのは大切なことかもしれない。
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かもめ通信
かもめ通信 さん本が好き!免許皆伝(書評数:2233 件)

本も食べ物も後味の悪くないものが好きです。気に入ると何度でも同じ本を読みますが、読まず嫌いも多いかも。2020.10.1からサイト献本書評以外は原則★なし(超絶お気に入り本のみ5つ★を表示)で投稿しています。

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