yukoさん
レビュアー:
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雪に閉ざされてしまうアイスランド北端の小さな町で起きる事件・・・ 閉所恐怖症の私は、この閉鎖感が辛く・・・何より読んでて寒いのなんのって!
十三歳で母親が死に、父親は失踪、孤児となったアリ=ソウル。
最初は哲学を専攻し、途中から神学に変更。
なのにまたその途中で警察学校へ・・・
恋人のクリスティンは六年間ある医学科の五年目、確実に目標である医師への道を歩んでいるのに、きちんとどこにも根を下せたためしがないアリ=ソウルでしたが、
卒業後の進路はまだ決まっていなかった彼の元に、シグルフィヨルズの警察から連絡がきます。
アリ=ソウルを採用したいと連絡してきたのは署長のトーマスでした。
恋人を置いて、首都レイキャビークから遠く400キロも離れたシグルフィヨルズにやってきたのですが、署長のトーマスは、こんな小さな町では事件など起こらない、といいます。
かつてニシン漁で栄えたものの、いまや昼間でさえメインストリートに人影もないさみしい町。
ところが、
アリ=ソウルが赴任して二カ月、著名な作家が転落死。
署長は事故死としてすぐ捜査を終わらせますが、さらに別の死体が発見され・・・
閉鎖的な土地の人々は不安に駆られるも、雪崩が発生し、外と繋がる道は完全に遮断されてしまうのです・・・
北海道と四国をあわせたくらいの広さの国、アイスランド。
人口は約三十四万人。
その北部にあるシグルフィヨルズの一月の日照時間は平均一日三時間。
日が射さない、雪に閉ざされた陰鬱とした人口わずか1200人ほどの田舎町にやってきた新人警察官、アリ=ソウル。
全員が顔見知りといってもおかしくない小さな町では、よそ者扱いされ、暮らしにくく居心地が悪い。
恋人を置いてきてしまったことでさらに憂鬱になっている彼が遭遇する二つの事件。
雪のせいで外部と遮断されるので、首都から鑑識がやってくる、などできず、
アリ=ソウルが事件現場の写真を撮り、同僚が遺留品探しを一人でやる、といったなんとも地味な感じで物語は進み、とにかく描写が雪にまつわるものばかりなので、彼がどんどん雪のせいで鬱状態に陥っていくのを読んでいるのが辛く・・・
いや、
夏に読めばよかったよ、これ・・・
ちょうどこの、平年より厳しい寒さの今読むと、さらに寒くって!
アリ=ソウルは、シグルフィヨルズで出会った謎めいたピアノ教師と恋に落ちそうに。
署長のトーマスは家庭不和。
同僚は己の過去に苦しみ、罪滅ぼしから新聞記者に事件内容を教えており、
登場人物がそれぞれ問題を抱えており、次作へいかにも続く、といった感じ。
実際、続きが出ているそうですが、とにかく事件が地味で・・・
場所柄、住民の人数は少ないし、北欧ミステリにつきものの残虐な事件も起きないし、
シリーズもの、この先はどうなっていくんだろうなぁと、ミステリーとしては微妙かも。
とはいえ、
アリ=ソウルの成長物語としては続きは楽しみだし、
問題を抱えた他の登場人物が今後どうなるのかは気になるところです。
しかし。
北欧ミステリではいつも人物名がとっつきにくいものがいろいろ出てきますが、
今回の主人公、「アリ=ソウル」というのはピカイチのとっつきにくさでした・・・
なんだよ、アリ=ソウルって・・・
最初は哲学を専攻し、途中から神学に変更。
なのにまたその途中で警察学校へ・・・
恋人のクリスティンは六年間ある医学科の五年目、確実に目標である医師への道を歩んでいるのに、きちんとどこにも根を下せたためしがないアリ=ソウルでしたが、
卒業後の進路はまだ決まっていなかった彼の元に、シグルフィヨルズの警察から連絡がきます。
アリ=ソウルを採用したいと連絡してきたのは署長のトーマスでした。
恋人を置いて、首都レイキャビークから遠く400キロも離れたシグルフィヨルズにやってきたのですが、署長のトーマスは、こんな小さな町では事件など起こらない、といいます。
かつてニシン漁で栄えたものの、いまや昼間でさえメインストリートに人影もないさみしい町。
ところが、
アリ=ソウルが赴任して二カ月、著名な作家が転落死。
署長は事故死としてすぐ捜査を終わらせますが、さらに別の死体が発見され・・・
閉鎖的な土地の人々は不安に駆られるも、雪崩が発生し、外と繋がる道は完全に遮断されてしまうのです・・・
北海道と四国をあわせたくらいの広さの国、アイスランド。
人口は約三十四万人。
その北部にあるシグルフィヨルズの一月の日照時間は平均一日三時間。
日が射さない、雪に閉ざされた陰鬱とした人口わずか1200人ほどの田舎町にやってきた新人警察官、アリ=ソウル。
全員が顔見知りといってもおかしくない小さな町では、よそ者扱いされ、暮らしにくく居心地が悪い。
恋人を置いてきてしまったことでさらに憂鬱になっている彼が遭遇する二つの事件。
雪のせいで外部と遮断されるので、首都から鑑識がやってくる、などできず、
アリ=ソウルが事件現場の写真を撮り、同僚が遺留品探しを一人でやる、といったなんとも地味な感じで物語は進み、とにかく描写が雪にまつわるものばかりなので、彼がどんどん雪のせいで鬱状態に陥っていくのを読んでいるのが辛く・・・
いや、
夏に読めばよかったよ、これ・・・
ちょうどこの、平年より厳しい寒さの今読むと、さらに寒くって!
アリ=ソウルは、シグルフィヨルズで出会った謎めいたピアノ教師と恋に落ちそうに。
署長のトーマスは家庭不和。
同僚は己の過去に苦しみ、罪滅ぼしから新聞記者に事件内容を教えており、
登場人物がそれぞれ問題を抱えており、次作へいかにも続く、といった感じ。
実際、続きが出ているそうですが、とにかく事件が地味で・・・
場所柄、住民の人数は少ないし、北欧ミステリにつきものの残虐な事件も起きないし、
シリーズもの、この先はどうなっていくんだろうなぁと、ミステリーとしては微妙かも。
とはいえ、
アリ=ソウルの成長物語としては続きは楽しみだし、
問題を抱えた他の登場人物が今後どうなるのかは気になるところです。
しかし。
北欧ミステリではいつも人物名がとっつきにくいものがいろいろ出てきますが、
今回の主人公、「アリ=ソウル」というのはピカイチのとっつきにくさでした・・・
なんだよ、アリ=ソウルって・・・
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仕事のことで鬱状態が続いており全く本が読めなかったのですが、ぼちぼち読めるようになってきました!
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- 出版社:小学館
- ページ数:322
- ISBN:B072J2MNJF
- 発売日:2017年05月14日
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