yukoさん
レビュアー:
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舞姫の名を捨て、銃を手に戦いに身を投じたフミ。彼女が最後の最後に手にした幸せとは? 芙蓉千里シリーズ第四弾、完結!
初恋の人、山村・・・楊建明が頭領として率いる胡子(馬賊)の一員となったフミ。
建明の妻として、そして胡子の一員として仲間から認められ、
共に戦いに身を投じて日々生きるのですが、
建明は、モンゴル独立に対する熱い思いを抱えていました。
その時、黒谷は、
自分はただただ芙蓉に居心地のいい場所を提供してやればいいのだと思っていたが、それではダメだのだと気づき、もっと違うやり方で、
芙蓉がなにものにも利用されず、無心で舞える世界を調えてやりたいと、
政治の世界で奮闘していました。
とうとうモンゴル独立に向けての激しい戦いに身を投じていく胡子の仲間たち。
炎林の悲しい過去、
建明の前妻との間にあった悲しい出来事、
モンゴル独立のため生きてきた仲間たち。
この戦いの行方はいかに。
そして最後の最後にフミが手に入れた宝物とは・・・
とうとう最終巻です。
正直言って、舞いに向き合って生きてきたフミの、少女から大人の女性へと成長していく物語と思って夢中で読み始めたので、
三巻、四巻は、そんな展開に?!と、思っていたものと違うストーリーで、読み始め最初なかなか頭にストーリーが入ってこなかったのですが、
一、二巻とはまた別の展開の三、四巻も、それはそれで疾走感あふれる展開で、夢中で読むことができました。
とはいえ、
最終巻である今作は、1920年から1922年の、モンゴル独立に対する史実に基づいていて、実在する人物も多々出てきますし、
モンゴルの歴史など、ほとんど知識のない私にとって、世界史の授業よりさらに難しい、細かい歴史の本を読んでいるようで、頭痛いのなんのって(笑)
中国とロシアに翻弄されて、日本が支援してはややこしくなっていくモンゴルの立場。
両親のどちらの国にも落ち着かず、故郷も持たず、自分が何者であるかがずっとわからなかった建明が、モンゴル独立に対してここまで情熱をかけるのは、当然といっては当然なのかなと。
ずっと対立してきた炎林とフミは、ぎこちない形ながらも徐々にお互い理解し合い、尊重しあっていくようになって、
二度と会うこともないと思っていた黒谷さまと、フミは再会を果たします。
結末は、なんですとー?!
という驚きもあったけれど、
なんとなくこの人とこの人は・・・という予感もあったので、滅茶苦茶に意外というわけではなかったかなー。
とはいえ、
ラストの時代は、清朝最後の皇帝、愛新覚羅溥儀の時代。
そんな時代に哈爾濱にいるフミが、平穏無事に年老いていけることは絶対ありえない。
ありえないけれど、
最後、歳を重ねたそれぞれが、物語の二十年間を通して、友情を育んでいっていった結果のほっこりするあったかいシーンがあって、
たとえこのあとにまた過酷な人生がそれぞれに待っているとしても、
それぞれがみんな、この一瞬、にこやかに、和やかに過ごすことができて、本当に良かったなーと。
でも、
本当にびっくりの結末!!!
そして、
『はいからさんが通る』と、
『ベルばら』をモーレツに今、読みたくなってます(笑)
建明の妻として、そして胡子の一員として仲間から認められ、
共に戦いに身を投じて日々生きるのですが、
建明は、モンゴル独立に対する熱い思いを抱えていました。
その時、黒谷は、
自分はただただ芙蓉に居心地のいい場所を提供してやればいいのだと思っていたが、それではダメだのだと気づき、もっと違うやり方で、
芙蓉がなにものにも利用されず、無心で舞える世界を調えてやりたいと、
政治の世界で奮闘していました。
とうとうモンゴル独立に向けての激しい戦いに身を投じていく胡子の仲間たち。
炎林の悲しい過去、
建明の前妻との間にあった悲しい出来事、
モンゴル独立のため生きてきた仲間たち。
この戦いの行方はいかに。
そして最後の最後にフミが手に入れた宝物とは・・・
とうとう最終巻です。
正直言って、舞いに向き合って生きてきたフミの、少女から大人の女性へと成長していく物語と思って夢中で読み始めたので、
三巻、四巻は、そんな展開に?!と、思っていたものと違うストーリーで、読み始め最初なかなか頭にストーリーが入ってこなかったのですが、
一、二巻とはまた別の展開の三、四巻も、それはそれで疾走感あふれる展開で、夢中で読むことができました。
とはいえ、
最終巻である今作は、1920年から1922年の、モンゴル独立に対する史実に基づいていて、実在する人物も多々出てきますし、
モンゴルの歴史など、ほとんど知識のない私にとって、世界史の授業よりさらに難しい、細かい歴史の本を読んでいるようで、頭痛いのなんのって(笑)
中国とロシアに翻弄されて、日本が支援してはややこしくなっていくモンゴルの立場。
両親のどちらの国にも落ち着かず、故郷も持たず、自分が何者であるかがずっとわからなかった建明が、モンゴル独立に対してここまで情熱をかけるのは、当然といっては当然なのかなと。
ずっと対立してきた炎林とフミは、ぎこちない形ながらも徐々にお互い理解し合い、尊重しあっていくようになって、
二度と会うこともないと思っていた黒谷さまと、フミは再会を果たします。
結末は、なんですとー?!
という驚きもあったけれど、
なんとなくこの人とこの人は・・・という予感もあったので、滅茶苦茶に意外というわけではなかったかなー。
とはいえ、
ラストの時代は、清朝最後の皇帝、愛新覚羅溥儀の時代。
そんな時代に哈爾濱にいるフミが、平穏無事に年老いていけることは絶対ありえない。
ありえないけれど、
最後、歳を重ねたそれぞれが、物語の二十年間を通して、友情を育んでいっていった結果のほっこりするあったかいシーンがあって、
たとえこのあとにまた過酷な人生がそれぞれに待っているとしても、
それぞれがみんな、この一瞬、にこやかに、和やかに過ごすことができて、本当に良かったなーと。
でも、
本当にびっくりの結末!!!
そして、
『はいからさんが通る』と、
『ベルばら』をモーレツに今、読みたくなってます(笑)
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仕事のことで鬱状態が続いており全く本が読めなかったのですが、ぼちぼち読めるようになってきました!
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- 出版社:KADOKAWA
- ページ数:230
- ISBN:B00EPZCPD6
- 発売日:2013年08月25日
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