ぷるーとさん
レビュアー:
▼
アイルランドの泥炭層から発見される遺体を扱った作品、3作目。
アイルランドのオファリー県の西端に、ロックナブロン(哀しみの湖)湿原がある。この辺りは、道以外の場所に足を踏み込んだら泥炭層に沈み込んでしまうという、慣れない者にはかなり危険な土地だ。
この湿原で、“三つの死”という鉄器時代の儀式を施された遺体が発見され、解剖学者のノーラは、その保全作業を手伝うため現地に向かった。
予定より1日早い到着だったためか、発掘現場のスタッフはギスギスしていた。そんな中、スタッフの一人が溝に落ち、助けようとして埋まっていたものを踏みそうになったとの報告があった。なんとそれは、別の遺体だった。
そして、この遺体発見後、スタッフの何人かが不可解な行動をとるようになり、ついには殺人事件が起きる。
この発掘現場ではノーラはよそ者で、スタッフたちと馴染めずにいるが、その分醒めた目で客観的に全体を見ることができる。一方、前作のラストで恋人になったコーマックに関わる部分ではかなり深入りしているところもある。
そういったアンバランスな状況のノーラを中心に据えた話は、古代の儀式の陰惨さ、泥炭湿地の薄気味悪さ、住民たちのなぞめいた雰囲気をからめて一層怪しげになっていく。
どういった話かがかなり早くに分かってしまいはするものの、アイルランドの重く暗い雰囲気が話を最後まで読ませる力となっている。
この湿原で、“三つの死”という鉄器時代の儀式を施された遺体が発見され、解剖学者のノーラは、その保全作業を手伝うため現地に向かった。
予定より1日早い到着だったためか、発掘現場のスタッフはギスギスしていた。そんな中、スタッフの一人が溝に落ち、助けようとして埋まっていたものを踏みそうになったとの報告があった。なんとそれは、別の遺体だった。
そして、この遺体発見後、スタッフの何人かが不可解な行動をとるようになり、ついには殺人事件が起きる。
この発掘現場ではノーラはよそ者で、スタッフたちと馴染めずにいるが、その分醒めた目で客観的に全体を見ることができる。一方、前作のラストで恋人になったコーマックに関わる部分ではかなり深入りしているところもある。
そういったアンバランスな状況のノーラを中心に据えた話は、古代の儀式の陰惨さ、泥炭湿地の薄気味悪さ、住民たちのなぞめいた雰囲気をからめて一層怪しげになっていく。
どういった話かがかなり早くに分かってしまいはするものの、アイルランドの重く暗い雰囲気が話を最後まで読ませる力となっている。
お気に入り度:





掲載日:
外部ブログURLが設定されていません
投票する
投票するには、ログインしてください。
ホラー以外は、何でも読みます。みなさんの書評を読むのも楽しみです。
よろしくお願いします。
この書評へのコメント

コメントするには、ログインしてください。
書評一覧を取得中。。。
- 出版社:武田ランダムハウスジャパン
- ページ数:560
- ISBN:9784270101506
- 発売日:2008年01月07日
- 価格:998円
- Amazonで買う
- カーリルで図書館の蔵書を調べる
- あなた
- この書籍の平均
- この書評
※ログインすると、あなたとこの書評の位置関係がわかります。






















