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かもめ通信
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この本を読んだあなたはたぶん、ボタンやら鉛筆やらお気に入りのカップやらの本当の名前を知りたくなる。もしかしたら私と同じで「ビナディット~!」と叫びたくなるかも。そして間違いなく来冬が待ち遠しくなる!
アイアマンガー三部作第2弾。
1作目の『堆塵館』があまりに面白すぎ
なおかつ「うそっ!ここで終るのかっ!」と思わず叫んでしまいそうなシーンで
幕を閉じたこともあって、待ちに待った邦訳刊行だ。

今回、物語の舞台となるのはロンドン郊外の広大な私有地にそびえたつ
ゴミの山に囲まれたとてつもなく巨大な館「堆塵館」ではなくて、
館の城下町とでもいえそうなフィルチングの町だ。

当然のことながら、この町の人々の多くはゴミに関わる仕事をしている。
前作でちょっと変わったヒロイン役をひきうけた
ルーシー・ペナントの故郷でもある。

絶体絶命のピンチから恐ろしい体験を経て
なんとか故郷にたどり着いたルーシーだったが
町はゴミであふれかえり、病気は蔓延、
行方不明者が続出し、子どもたちは次々と質草にとられるという
以前にも増して酷い状態に陥っていた。
もう誰もこの町を“フィルチング”とは呼ばない。
ここで暮らす人々でさえ「穢れの町」というぐらいだ。

町にうごめく不穏な空気と
アイアマンガー一族のもくろみ
困ったことになっているはずのクロッド・アイアマンガーの行方。

彫刻家でもあるという作者の描く独特の挿絵と相まって、
不気味に、スリリングに、ぞわぞわとつづく物語から目が離せない。

ついにはなんとヴィクトリア女王まで登場
主人公達は再び絶体絶命のピンチに?!

ええーっ!そこで終るのかっ!
三部作最終巻『肺都』は年内刊行予定とか!
もうね。
とても待ちきれないので
もう一回最初からおさらいしてきます。


<余談>
この本の帯にはなんと!本が好き!レビュアータカラ~ムさんのコメントが載っています!
4つの読者コメントのうち、どれがタカラ~ムさんのものか、はたしてキミはわかるか?!
私?私はすぐにわかりましたよww
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かもめ通信
かもめ通信 さん本が好き!免許皆伝(書評数:2237 件)

本も食べ物も後味の悪くないものが好きです。気に入ると何度でも同じ本を読みますが、読まず嫌いも多いかも。2020.10.1からサイト献本書評以外は原則★なし(超絶お気に入り本のみ5つ★を表示)で投稿しています。

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この書評へのコメント

  1. かもめ通信2017-06-12 06:15

    本当はもっと突っ込んであれこれ書きたいところなのですが、何を書いてもネタバレになりそうなのでw

  2. タカラ~ム2017-06-12 08:28

    >ええーっ!そこで終るのかっ!

    そうなんですよね~
    また、ケアリーの話の進め方が絶妙で、本作も全編クライマックスの連続みたいな感じじゃないですか。だから、ラストで「ここで終わりなのか!」って思いましたよw

    >三部作最終巻『肺都』は来冬刊行予定とか!

    ん?帯には「怒涛の完結編今冬刊行予定」ってあるよ。
    2017年中に刊行されることを期待してます!

    >4つの読者コメントのうち、どれがタカラ~ムさんのものか、はたしてキミはわかるか?!

    まさか自分のコメントが出版物の帯に採用されるとは!ちょっとびっくりでしたw
    絞り込みやすいからすぐにわかると思いますww

    なお、訳者古屋美登里さんのトークイベントが6/16(金)に代官山蔦屋書店で開催されます。ゲストは翻訳家の金原瑞人さん。私も参加します!
    http://real.tsite.jp/daikanyama/event/2017/05/post-316.html

  3. かもめ通信2017-06-12 09:14

    私も迷ったんだけど~今度の冬っていうのは,今冬っていうの?
    ようやく冬が終ったばかりの北国としては次の冬は来冬なんだけど~
    (ちなみに今の気温は5度!寒くて暖房たいていますw)

    冬が来るのが待ち遠しいぐらいの気持ちで許してw

  4. かもめ通信2017-06-16 11:11

    この本、今献本に上がっていますね!
    ものすごく面白いし、3000円もする高価&豪華本なので、ぜひ皆さんチャレンジしていただきたいと思うのですが、応募に当たっては一つだけご注意いただいた方がよいかと。
    これは、三部作の二作目で、一作ずつ「完結してはいない」ので、「二作目から読む」というのはナシです!
    この本の献本に応募される方は、ぜひ一作目『堆塵館』から読む覚悟で挑んでみてくださいw
    それだけの価値はありますから!
    幸運を祈ります!w!

  5. タカラ~ム2017-06-16 12:23

    まさかこの本が献本になるとは!思い切ったな、東京創元社ww

    >これは、三部作の二作目で、一作ずつ「完結してはいない」ので、「二作目から読む」というのはナシです!

    そうそう、特にこの「アイアマンガー3部作」は、第1部の「堆塵館」から読まないと面白くないからね。絶対に「堆塵館」から読まないとダメ!

    でもって、「堆塵館」〜「穢れの町」と読み進めると、絶対に第3部の「肺都」を読まずにいられなくなる。

    そういう意味だと、「穢れの町」を献本することで「堆塵館」と「肺都」が必然的に売れるのか、そこを狙ったのかもな〜ww

  6. かもめ通信2017-06-16 15:43

    いやそれは,出版社としては当然狙うでしょう。
    でもこれは読んで損なし!買って損なし!なので,当たった人はめちゃくちゃラッキーだよねえ!!

    長編が苦手という人でも読みやすいと思うし,長い名前が山ほど出てきて閉口するという人は,ケアリーの絵でイメージするといいかもw
    登場人物の描き分けも見どころです!

    お子さんにも楽しめるストーリーだと思うので親子で読むのもいいかもしれませんね。

    と,ひたすら売り込むww

  7. oldman2017-07-12 15:06

    ちゃんと1巻めから読みましたよ。たまらない位夢中になりました。そして12月に行くためにタイムマシン型空飛ぶ絨毯が欲しい。

  8. かもめ通信2017-07-12 15:43

    そうでしょう。そうでしょう。ゴミ仲間のoldmanさん!やっぱり早く冬がくればいいのに!って思いますよねえww

    ちなみに「堆塵館」,重版が決まったそうです!
    このテの本では画期的なことのようですよ。
    なにしろ最初にでたときにはまだ続巻の刊行が決まっていなくて,翻訳者さんが「これが売れないと続きはでない!」と必死に売り込んでいましたからねえ。

    ところでoldmanさん,こんなところでなんですが,もうこちらの企画チェックされておられますか?
    http://www.honzuki.jp/bookclub/theme/no290/index.html?latest=20
    本屋さんのフェア棚に,レビュアーのお薦め本を並べよう!というものです。
    本屋さん好きのoldmanさんとしては,見逃せなくなくですか~w
    ご参加お待ちしておりますww

  9. oldman2017-07-12 17:23

    重版決定バンザイ(∩´∀`)∩ 一応チェックしました。 今回はこのアイアイマンガー1巻2巻とヨシタケシンスケ氏の「あるかしら書店」が推薦なんだけど…

  10. かもめ通信2017-07-12 21:20

    おおっ!ケアリー推し!いいじゃないですか!素晴らしい!!
    ぜひぜひ素敵なキャッチコピーと共に推薦してください!

    実は私も推薦枠が1冊分残っているのですが、「堆塵館」にするか「帰還兵はなぜ自殺するのか」にするか、はたまた「虫とけものと家族たち」にするのか等など迷っているところなのです。oldmanさんがケアリーを推してくださるのなら、張り切って応援しちゃいます!ww

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