薄荷さん
レビュアー:
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愛らしい笑顔で無邪気に人を殺し続ける幼女・・・一定の年齢以上の女子の多くがトラウマ漫画として心に残していると思います。ああ・・思い出すだけで怖いぃぃ・・・( ̄ロ ̄lll)
表紙の『昭和の王道少女漫画』の絵(大きな目の中にキラキラ星が輝き、つんと尖った鼻、小さな唇、細長すぎる手足)に、今のマンガ好きの方なら違和感を覚えるかもしれません。
・・・が、この絵が「怖さ」を倍増させる効果を持っていることに気付いた時、読み手はもうどっぷりロザリンド・ワールドに囚われているのです・・・。
輝く金髪、湖のような青い瞳、バラ色のほほ・・・綺麗で可愛らしくて無邪気な少女・ロザリンド。
イギリスで博物館館長を務める父とロドス島の名家ブールボン家の出身の母の間に生まれた一人娘の彼女は、裕福な家庭で何不自由ない生活をしています。
大きなお屋敷、お花でいっぱいのお庭、素敵な1人部屋にはゴージャスなベッド・レースのカーテン・お気に入りのくまちゃん・・・少女が憧れるシチュエーションで、優しく主人思いの執事と使用人たちの世話を受け、彼女は優しく素直な少女に育ちます。
そう素直なのです・・・限りなく自分に正直で自分に素直。
だからこそ「嘘をつく人」が許せないし、「欲しいもの」はすぐにでも欲しい。
そこまでならどこにでもいる8歳の子供と一緒なんですが、何一つ不自由なもののないロザリンドには他の子供にある認識が欠如していたのです。
それがものの善悪と倫理観・・・簡単に言えば「他者を死なせることはいけないこと」
それ故に、ロザリンドは悪意を持たず疑問も抱かず、欲しいものを手に入れるため、あるいは嘘をついた人を罰するため、ときにはその人の「願い」を叶えてあげるため、じゃんじゃんばりばり人を殺していきます。
入り口に立ち止ってる邪魔な人をちょっと押すとか、階段で困ってるお年寄りに手を貸すみたいな気軽さで殺人を繰り返す彼女の歩んでいく後には、惨殺死体が道端の石ころのごとく転がり続けていくのです・・・。
そしてまた、ご丁寧なことに殺人方法も毎回違ってます。そしてほとんどグロい(笑)
嘘をついたボーイフレンドを焼却炉で焼き殺してみたり、
疑念を抱いて調べに来た刑事を工事現場の砂山で生き埋めにしてみたり、
修道院の井戸に青酸カリをぶっこんで18人のシスターを毒殺して磔にしたり・・・
一番物凄かったのが酔っぱらって寝てる女の首にバターを塗りつけ、その部屋にネズミを放ってドア閉めるってヤツ・・・いやいやいやいや・・・少女漫画だよね!?
今でこそホラーはしっかりしたジャンルとして認識されてますが、ホラー専門誌なんてなかった昔、ラブコメが載ってるごく普通の少女漫画雑誌に、この話はフツーに(笑)連載されていたのです・・・恐るべし、昭和の少女漫画!
現在「このマンガがすごい!」でコミックが復刊されてます。
全1巻1500円ちょっとなので漫画としてはやや高価ですが、わたなべまさこ先生描きおろしのプロローグ「第0話」が収録されていて、実は大変お得な本です。
大昔のホラー漫画なんて~と思うかたには、見くびるな!と言わせていただきましょう。
本書はただのキチガイ殺人幼女ホラーではなく、愛を求める子供と親の葛藤が織り込まれた悲しい物語であり、ラストシーンは涙を禁じえません。
日本のマンガばっかり実写化してるハリウッドや、
胸キュンマンガばっかり実写化している日本のメディアにも、ぜひ手に取ってほしい名作なのです!
気になる方は是非読んでみてください。あ、でもごはん時はダメだぞ ( ̄▽ ̄;)
・・・が、この絵が「怖さ」を倍増させる効果を持っていることに気付いた時、読み手はもうどっぷりロザリンド・ワールドに囚われているのです・・・。
輝く金髪、湖のような青い瞳、バラ色のほほ・・・綺麗で可愛らしくて無邪気な少女・ロザリンド。
イギリスで博物館館長を務める父とロドス島の名家ブールボン家の出身の母の間に生まれた一人娘の彼女は、裕福な家庭で何不自由ない生活をしています。
大きなお屋敷、お花でいっぱいのお庭、素敵な1人部屋にはゴージャスなベッド・レースのカーテン・お気に入りのくまちゃん・・・少女が憧れるシチュエーションで、優しく主人思いの執事と使用人たちの世話を受け、彼女は優しく素直な少女に育ちます。
そう素直なのです・・・限りなく自分に正直で自分に素直。
だからこそ「嘘をつく人」が許せないし、「欲しいもの」はすぐにでも欲しい。
そこまでならどこにでもいる8歳の子供と一緒なんですが、何一つ不自由なもののないロザリンドには他の子供にある認識が欠如していたのです。
それがものの善悪と倫理観・・・簡単に言えば「他者を死なせることはいけないこと」
それ故に、ロザリンドは悪意を持たず疑問も抱かず、欲しいものを手に入れるため、あるいは嘘をついた人を罰するため、ときにはその人の「願い」を叶えてあげるため、じゃんじゃんばりばり人を殺していきます。
入り口に立ち止ってる邪魔な人をちょっと押すとか、階段で困ってるお年寄りに手を貸すみたいな気軽さで殺人を繰り返す彼女の歩んでいく後には、惨殺死体が道端の石ころのごとく転がり続けていくのです・・・。
そしてまた、ご丁寧なことに殺人方法も毎回違ってます。そしてほとんどグロい(笑)
嘘をついたボーイフレンドを焼却炉で焼き殺してみたり、
疑念を抱いて調べに来た刑事を工事現場の砂山で生き埋めにしてみたり、
修道院の井戸に青酸カリをぶっこんで18人のシスターを毒殺して磔にしたり・・・
一番物凄かったのが酔っぱらって寝てる女の首にバターを塗りつけ、その部屋にネズミを放ってドア閉めるってヤツ・・・いやいやいやいや・・・少女漫画だよね!?
今でこそホラーはしっかりしたジャンルとして認識されてますが、ホラー専門誌なんてなかった昔、ラブコメが載ってるごく普通の少女漫画雑誌に、この話はフツーに(笑)連載されていたのです・・・恐るべし、昭和の少女漫画!
現在「このマンガがすごい!」でコミックが復刊されてます。
全1巻1500円ちょっとなので漫画としてはやや高価ですが、わたなべまさこ先生描きおろしのプロローグ「第0話」が収録されていて、実は大変お得な本です。
大昔のホラー漫画なんて~と思うかたには、見くびるな!と言わせていただきましょう。
本書はただのキチガイ殺人幼女ホラーではなく、愛を求める子供と親の葛藤が織り込まれた悲しい物語であり、ラストシーンは涙を禁じえません。
日本のマンガばっかり実写化してるハリウッドや、
胸キュンマンガばっかり実写化している日本のメディアにも、ぜひ手に取ってほしい名作なのです!
気になる方は是非読んでみてください。あ、でもごはん時はダメだぞ ( ̄▽ ̄;)
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スマホを初めて買いました!その日に飛蚊症になりました(*´Д`)ついでにUSBメモリーが壊れて書きかけレビューが10個消えました・・・(T_T)
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- 出版社:宝島社
- ページ数:0
- ISBN:9784800267634
- 発売日:2017年02月27日
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