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はなとゆめ+猫の本棚
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湊かなえさんは現在淡路島に住み、数々のイヤミスを書かれている。実家も因島で柑橘農家。大学と就職先は都会だが、殆どが田舎暮らし。
 湊さんは、広島因島の柑橘農家の家に生まれた。わたしも田舎の農家の生まれ。夏休みが苦痛だった。湊さんも言っているが、夏休みは遊ぶことは許されず、百姓の仕事に朝から晩まで毎日駆り出された。私の家も同じで、何で夏休みがあるのかと夏休みになると憂鬱でしかたなかった。

 湊さんにとって大都会といえば、大阪神戸になるのだが、憧れの都会、新幹線に乗るのも、修学旅行が初めて。私の田舎は東京まで一直線で行けた。それでも東京に行ったことがある子は殆どいなかった。東京に行ったことがある子はみんな憧れの眼であおぎみた。

 湊さんは、大学は西宮。就職は京都百貨店。ファッション販売を短い間従事したが街のポスターで青年海外協力隊員の募集をみて、会社をやめて応募。トンガに行く。

 それから、淡路島での家庭科の教師募集に応じて、先生となり、そのとき淡路島の人と結婚して今にいたる。

 全く都会の匂いの無いところで、何であんなにすごいイヤミスを描けれるのか本当に不思議だ。

 湊さんの処女作「告白」は250万部を超える大ベストセラー作品となる。

 しかしお母さんと行ったファッションビル内の大型書店の書店では「取り扱っていません。他の店で2冊だけあるので、そちらにいってください」とすげなく言われる。
別の書店に行くと、ベストセラー本の5位のところに本が無い。そこにそっと「告白」を載せる。お母さんが「今に堂々と載せてもらえるよう頑張りなさい。」として止められる。

 いいお母さんだ。しかし載せたい湊さんの気持ちもよくわかる。

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はなとゆめ+猫の本棚
はなとゆめ+猫の本棚 さん本が好き!1級(書評数:6220 件)

昔から活字中毒症。字さえあれば辞書でも見飽きないです。
年金暮らしになりましたので、毎日読書三昧です。一日2冊までを限度に読んでいます。
お金がないので、文庫、それも中古と情けない状態ですが、書評を掲載させて頂きます。よろしくお願いします。

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この書評へのコメント

  1. keena071511292020-04-10 12:02

    >夏休みになると憂鬱でしかたなかった 

    これには驚きました 
    太平洋戦争後 日本の合計特殊出生率(一人の女性が産む子どもの数)は 
    4を超えていました(現在は1.4程度) 
    何故 こんなことが可能だったのかというと 
    子どもを労働力として活用したからです 
    つまり子どもからの搾取で成立したわけで… 

    そして現在 少子高齢化により 
    若者世代からの搾取が行われています 

    僕は搾取されることなくここまで生きてきたので 
    何とも申し訳ない気分です
     

  2. No Image

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