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あかつき
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19世紀末に生を受けたアール・ヌーヴォー時代の寵児は,ハプスブルグ帝国の崩壊,祖国の独立,そしてナチスの台頭という激動の欧州の歴史に翻弄された画家でもあった.
ミュシャの代表作がフルカラーで観られるというだけでお得な一冊.
特に,日本ではパリ時代のミュシャの図版が多いのだが,この新書ではチェコ時代の油彩画にも重きをおいているのがうれしい.
20年位前に山口県立美術館にミュシャ展が来たけれど,そのときもスラヴ関係のものは少なかったと思う(チェコ時代のポスターは来たけれど油彩画は少なかった).
しかし,今年の3月から新国立美術館で始まったミュシャ展では,スラヴ叙事詩が国外初公開されてるらしいから凄いね.
田舎に住んでいて普段は何の不満もないけれど,美術展やコンサートだけは歯がゆいぜ.

さて,アール・ヌーヴォーの華と謳われたミュシャの「すべて」.
絵本挿画から流行りに流行ったポスター類,そして故郷に還ってからの民族主義的な油彩画まで.
19世紀末に生を受けたアール・ヌーヴォー時代の寵児は,ハプスブルグ帝国の崩壊,祖国の独立,そしてナチスの台頭という激動の欧州の歴史に翻弄された画家でもあった.
特に最期は,79歳でゲシュタポに拷問されてって…(´;ω;`).
そんな彼の人生と作品を歴史背景と絡めながら解説していく.
ミュシャの図版は数多いが,特に,この本では日本初公開となるスラヴ叙事詩を一作ずつ歴史背景まで解説してくれるのがいい.
正直なところ,彼の油彩は絵画というには漫画的な構図とぼんやりとした印象であまり評価していなかったが,この解説で認識を新たにした.
まずね,認識を改めたのは何といっても叙事詩シリーズのサイズね.最大6×8メートルを20枚なんてね!

ってことで,ぜひミュシャ展を見に行く前に一読をオススメ!
因みに俺は明日出張ついでに行くつもりだがな!

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あかつき
あかつき さん本が好き!1級(書評数:760 件)

色々世界がひっくり返って読書との距離を測り中.往きて還るかは神の味噌汁.「セミンゴの会」会員No1214.別名焼き粉とも.読書は背徳の蜜の味.毒を喰らわば根元まで.

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この書評へのコメント

  1. オレンジ犬2017-04-21 14:00

    あ、関係ないけど会社のコンビニに予約した美術手帖、池田学の特集のやつ引き取る。忘れたの思い出した。


    ミュッシャは何を買おうか思案しているんだなあ。

  2. あかつき2017-04-21 14:02

    備忘録かここは(笑)。

  3. オレンジ犬2017-04-21 14:05

    便利(笑)今日は外勤に出てしまい明日は休みだから月曜までお預けです。出勤楽しみだわ。

  4. あかつき2017-04-21 14:16

    うん、多分サイトの使い方まつがってる^ ^

  5. オレンジ犬2017-04-21 14:20

    多分本が好き!◯◯◯コ村なら許される◀︎誤った情報を拡散中

    ミュッシャの前売り券買ったから忘れず行かねば。

  6. あかつき2017-04-21 14:23

    ブクレコ難民キャンプ(笑)

  7. がらくた2017-04-22 07:43

    あかつきさん!しれっとこちらに着いてきました(笑)今後とも宜しくお願い致します!
    ミュシャ展に行ってから感想文を書こうと考えてますw

  8. あかつき2017-04-22 08:55

    早速再会できましたね!私は今日、ミュシャ展行くつもりです。
    行ってから読むか、読んでから行くか、って、標語か!(笑)

  9. がらくた2017-04-22 13:02

    おおぉ!今日行かれるとは(自分も行けばお会いできますねw)。
    スラヴ叙事詩がとにかく観たい!

  10. あかつき2017-04-22 13:46

    行ってきましたよ!(田舎者にとっては)凄い人出で、説明文まではなかなか読めなかったでこの本で予習していて良かったです。
    とにかく、大きい!全てが!
    一生に一度でしょうから、観てきて良かったです。

  11. がらくた2017-04-22 18:34

    そんなに人がいるんですね汗 確か明日の20時からミュシャついてのTV番組の再放送がNHKで放送される気がしますので、それもチェックしたいと思います。早い時間帯に新書持参で見に行こうかな。

  12. No Image

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