ことなみさん
レビュアー:
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知らないでなんだかとんがった作家で苦手だと思っていたのです。大間違い、固い土の下は生物を守り育てる豊かな土壌が重なっている。そんな作品を生み出し、そんな世界を書く人でした。
初読みのこの「年月日」から「閻連科」作品の大きな世界をもっと知りたいと思いました。
いつの間にか思いあがっていました。便利で清潔で豊かな世界を創造したのは人類だと。
この本を読んで自然にうつむいてしまうのです。
自然と共存し、季節の巡りと共に生きていた生活は、この物語のように、人間も特別ではなく自然の一部だったと、厳しさも暖かさも、喜びも悲しみも自然の中から生まれてきたのだと改めて気づかされました。
この物語はそういった自然と共に生きている人と自然の共存と闘いが読みやすく書かれていて素直に心の底まで響いてきます。
雨乞いにささげられて盲目になって生き延びた犬と、大地を耕し、その恵みを食べて生きてきた年寄りと、飢饉になればわずかな食べ物を奪い合う動物と。
水場でにらみ合う狼の群れや、わずかに残った食料を盗むネズミや、底をついてくる湧き水や、最後にはトウモロコシと一体になる老人の命まで。
尊い寓話にしています。
生きやすい天地を求めて移動する人たちも生き方が誤っているわけでもなく、人にはそれぞれ別な生き方もあります。
ただ一途に、生き残った一本のトウモロコシに命を譲った老人と、ともに生きた犬が大地に還る姿が胸を打ちます。
そんな中を生きてきた子孫である私たちは、過ぎ去った年月日の中に姿を消した人々や年月を振り返ってみることができる、素晴らしい作品でした。
いつの間にか思いあがっていました。便利で清潔で豊かな世界を創造したのは人類だと。
この本を読んで自然にうつむいてしまうのです。
自然と共存し、季節の巡りと共に生きていた生活は、この物語のように、人間も特別ではなく自然の一部だったと、厳しさも暖かさも、喜びも悲しみも自然の中から生まれてきたのだと改めて気づかされました。
この物語はそういった自然と共に生きている人と自然の共存と闘いが読みやすく書かれていて素直に心の底まで響いてきます。
雨乞いにささげられて盲目になって生き延びた犬と、大地を耕し、その恵みを食べて生きてきた年寄りと、飢饉になればわずかな食べ物を奪い合う動物と。
水場でにらみ合う狼の群れや、わずかに残った食料を盗むネズミや、底をついてくる湧き水や、最後にはトウモロコシと一体になる老人の命まで。
尊い寓話にしています。
生きやすい天地を求めて移動する人たちも生き方が誤っているわけでもなく、人にはそれぞれ別な生き方もあります。
ただ一途に、生き残った一本のトウモロコシに命を譲った老人と、ともに生きた犬が大地に還る姿が胸を打ちます。
そんな中を生きてきた子孫である私たちは、過ぎ去った年月日の中に姿を消した人々や年月を振り返ってみることができる、素晴らしい作品でした。
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冬が冷え込む年は篭って読書がいいです。あまり進みませんが、
頭や顎が前に出て足がついていけない時は迷路に入り込みます、ときどき空を仰いで深呼吸をしています。
この書評へのコメント

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- 出版社:白水社
- ページ数:154
- ISBN:9784560095317
- 発売日:2016年11月10日
- 価格:1836円
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