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Wings to fly
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バレーボールくらいの大きさのピンクのぶたのぬいぐるみが、赤い服着て白い袋を背負ってトコトコ走っているのを見た?!いいなー、私も目撃したい!
このお話は12月24日の午前6時51分に始まり、次の章は午前11時49分で、その次は午後2時2分・・・と続いてゆき、12月25日の夜9時43分の章で終わります。その時間にね、目撃されているのです。誰がってほら、皆さんおなじみのあの人です。大きなお耳にビーズの点目、ピンクのバレーボールくらいの大きさのぶたぶたさんですよ。

そりゃあ、みんな驚きますとも。例えば、そんなぬいぐるみがサンタの服を着てトコトコ走ってきて、自分の足元でぽそっと転んで白い袋の中身をぶちまけちゃったら。おそるおそる玄関ドアを開けると、「お留守番、偉いね。」なんておじさんの声で言いながらプレゼントを渡してくれたら。短い足を踏ん張って、プレゼントでいっぱいの台車を一生懸命押しているのを窓から見ちゃったら。

ぶたぶたさんは、デパートの配達のお仕事をしているのです。その現場に出会った人たちは、色んな理由で寂しい気持ちを抱えていました。ぶたぶたさんと遭遇したことをきっかけに笑顔を取り戻す、クリスマスにふさわしい心温まるお話がならんでいます。ぶたぶたさんも仕事中に色んなめにあいます。酔っぱらいに小脇に抱えられてヨレヨレになるとか、「お届け物って、あなた?」と聞かれるとか。小さい女の子に「サンタさん、ぎゅってしていい?」と言われ、しばし無言でたじろぐぶたぶたさん、やっぱり中味はシャイな中年のおじさんです。

ぶたぶたさんも素敵なクリスマスプレゼントを買いました。愛する奥さんと毎年プレゼントを交換しているようです。最後の章は、ぶたぶた家の姉妹がお母さんに内緒でこっそりとベッドから抜け出し、お父さんを迎えに行くお話です。お父さんはイチゴの匂いのする大きな箱を抱えて帰ってきますが、そのケーキを売っていたお嬢さんの物語にもほろっとしてしまいますよ。娘たちが、自分より小さなお父さんの柔らかな桜色の手を握ってお家に帰ってゆくラストシーンに微笑みつつ・・・

あー!私もサンタ姿のぶたぶたさんを目撃して、癒やされたい!!

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Wings to fly
Wings to fly さん本が好き!免許皆伝(書評数:862 件)

「本が好き!」に参加してから、色々な本を紹介していただき読書の幅が広がりました。

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この書評へのコメント

  1. michako2016-12-12 18:54

    「クリスマスのぶたぶた~っ」ってなんか叫びたいです!(笑)

  2. Wings to fly2016-12-12 22:04

    michakoさん
    私も叫びたくなりましたよ(^ ^)
    「クリスマスのぶたぶた〜っ!君に会いたい〜っ!」
    いやはや、不思議なほど幸せな気分になるシリーズです♪

  3. No Image

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