スイート・ホーム殺人事件〔新訳版〕

カーステアズ家の三姉弟は
１４歳の長女ダイナおっとり型だが料理上手のしっかり者。
１２歳の次女エイプリルは美人で演技派、
末は女優か名探偵？！というほど機転が利く娘。
末っ子のアーチーは１０歳で、年中姉たちに使いっ走りをさせられているが、
近所の悪ガキどもを束ねる行動派。

三人の母親マリアンは、早くに夫に先立たれ、
ミステリ小説を書きながら女手１つで子どもたちを育ててきた。

そんな仲良し家族が暮らす隣家でサンフォード家の奥さんが殺された！
でもおかしい。
三人の子どもたちが耳にした銃声は確かに２発だったのに、
被害者が撃たれたのは１発だけ？！
三人が見た走り去った２台の車には誰が？！

まるでお母さんの書く小説のようなこの事件！
警察なんてきっとあてにならない。
もしこの不可解な事件をお母さんが見事解決したならば
お母さんは有名人になって
お母さんの書く小説も、もっと沢山売れるのでは？！

けれども、お母さんは〆切り間近で忙しそう。
ならば代わりに私たちが
ちょっと調べてみるべきじゃない？！

というわけで真相解明に乗り出した三人の子どもたち
いやはやなんとも大胆不敵？！
偽証はもちろん、被疑者隠匿、証拠隠滅なんでもござれ。
もしも大人達が真相を知ったなら頭を抱えるだけでは済みそうにない！

でもこれは、
そんな風に肩肘張って読んではいけない。
あはは
うふふ
クスクス
ニヤニヤ
ありえな～い！と笑いながらリラックスして読む本だ。

ハラハラどきどきもあるけれど
時にかわいく、懐かしく
時にお洒落で、美味しそう。

この１冊でいろんな味が楽しめた。

それにしてもこの子どもたちときたら……

ナカ・ン・テケ・オコ・ソコ・ロコ・シキ・イキ・ココ・タカ・チキ・ナカ・ノコ！！