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Kuraraさん
Kurara
レビュアー:
もし、あらゆることが「さかさまな状態」である社会だったら?
ちびっこ向けの本だから、きっと看板の字がさかさまに書かれていたり
靴とか洋服とか、日常のちょっとしたことがおかしなことになっている
人々が住む町なんだろうな~と、なめていましたが・・・。

━━━━

リッキーとアンは汽車に乗っておじいちゃんの家へ向かっています。
しかし、途中でトラブルが起き、汽車は前進することができずバックします。

そして到着したのが「さかさ町駅」。
ここで全員降りなければなりません。

ほーらね。
駅の看板文字もやっぱりさかさに書かれている。
・・・と、予想通りの展開にニヤリとしてしまったのはこの時だけ。
気づけば予想外のことばっかりでちょっとした敗北感が。

家がさかさまに建っているなんて序の口で、
二人が今晩泊まることになったホテルに入れば、
受付には大人ではなく男の子が働いている。
わわ、そう来たか!

この町では子供が働き、お年寄りは遊んでもいいことに
なっているという。その証拠にこのホテルに40年働いたという
おじいさんは、ベビーサークルの中で楽しそうに本を
読んでいるではありませんか!

ホテルだけじゃなく、病院や学校にいたるまで
様々なユニークな光景を私たちは目にします。

「なるほどな~」と、大人は考えさせられる部分も多いだろう。
しかし細かいことを考えずに、発想のユニークさを思い切り
楽しんでしまいたい作品でもある。

常識と思われていることを疑ってみる。(さかさまに考えてみる)
ものごとには、さまざまな見方がある。
それまで見えなかったことが見えたりすることがある。
                <訳者さんの「あとがき」より>


本書はふたりの兄妹の目を通して、当たり前だと思っていたことが
反転するような世界を体験することができます。

短い旅の話だったけれども、
ものすごく濃厚な1日を過ごした気分にて読了。
さかさ町は思った以上に刺激的な町でした!


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Kurara
Kurara さん本が好き!1級(書評数:811 件)

ジャンルを問わず、年間200冊を目標に読書をしています。
「たしかあの人が、あんなことを言っていたな…」というような、うっすら記憶に残る書評を書いていきたいと思っています。どうぞよろしくお願いします。

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