レビュアー:
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書店が客を引き付けるのは、雑誌、週刊誌、コミックコーナー。しかし今雑誌、週刊誌、コミックの販売数量はコンビニが最も多い。巨大通販AMAZONもいる。本当に書店は苦しくなっている。
駅ビルにある書店成風堂で引き起こされる、数々の謎めく出来事を紐解き解決する、アルバイト大学生の多絵、その物語の狂言回しの役を演じる書店員の杏子が活躍するシリーズ。多くは短編集なのだが、この作品は長編になっている。
この本以外のシリーズ作品は殆ど事件が起こりそれを解決するのではなく、あくまで書店だからこそおきる謎の出来事を紐解く内容になっているのだが、この作品はかっておきた殺人事件の謎を解く、本格的ミステリー作品になっている。
長野県の地方都市にある老舗書店まるう堂の店員美保から、成風堂書店の杏子に手紙がくる。まるう堂でしばしば幽霊がでる。こんなことが何故起こるのか、まるう堂に来て調査して解決して欲しいと。手紙をよこした美保は、元成風堂の書店員で、杏子と多絵が色んな謎を解決してきたことを知っていたからだ。
作品は、このシリーズで見られるような、書店だからこそ起きてしまう謎というところから離れて、書店の持つ特徴の色合いは殆ど描かれない。その意味では本、書店大好きな人には、ちょっと不満がでる作品なるかもしれない。
事件は大御所作家とその2人の愛弟子の嫉妬、恨み、歪んだ関係から起きる。で、書店については書かれていないのかと思っていたら、今本の販売金額が最も多いのは書店ではなく全国5万店あるコンビニなのだそうだ。本で販売数が多いのは、雑誌、コミック。これは大量にコンビニが販売する。かっては、雑誌、情報誌、コミックは書店の中で、最も多い販売金額数量をしめていたが、最近は出版社、取次はコンビニに優先的に回すそうだ。
そして書店には、文芸や専門雑誌、あまり売れ行きが芳しくない本を回し、それが書店経営を苦しくしてしまっているそうだ。
これに通販ルートがあり、全く書店は厳しい状況。それゆえ大崎さんのように書店を心から愛している作家の活躍して、書店の復活を期待したい。
この本以外のシリーズ作品は殆ど事件が起こりそれを解決するのではなく、あくまで書店だからこそおきる謎の出来事を紐解く内容になっているのだが、この作品はかっておきた殺人事件の謎を解く、本格的ミステリー作品になっている。
長野県の地方都市にある老舗書店まるう堂の店員美保から、成風堂書店の杏子に手紙がくる。まるう堂でしばしば幽霊がでる。こんなことが何故起こるのか、まるう堂に来て調査して解決して欲しいと。手紙をよこした美保は、元成風堂の書店員で、杏子と多絵が色んな謎を解決してきたことを知っていたからだ。
作品は、このシリーズで見られるような、書店だからこそ起きてしまう謎というところから離れて、書店の持つ特徴の色合いは殆ど描かれない。その意味では本、書店大好きな人には、ちょっと不満がでる作品なるかもしれない。
事件は大御所作家とその2人の愛弟子の嫉妬、恨み、歪んだ関係から起きる。で、書店については書かれていないのかと思っていたら、今本の販売金額が最も多いのは書店ではなく全国5万店あるコンビニなのだそうだ。本で販売数が多いのは、雑誌、コミック。これは大量にコンビニが販売する。かっては、雑誌、情報誌、コミックは書店の中で、最も多い販売金額数量をしめていたが、最近は出版社、取次はコンビニに優先的に回すそうだ。
そして書店には、文芸や専門雑誌、あまり売れ行きが芳しくない本を回し、それが書店経営を苦しくしてしまっているそうだ。
これに通販ルートがあり、全く書店は厳しい状況。それゆえ大崎さんのように書店を心から愛している作家の活躍して、書店の復活を期待したい。
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昔から活字中毒症。字さえあれば辞書でも見飽きないです。
年金暮らしになりましたので、毎日読書三昧です。一日2冊までを限度に読んでいます。
お金がないので、文庫、それも中古と情けない状態ですが、書評を掲載させて頂きます。よろしくお願いします。
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- 出版社:東京創元社
- ページ数:288
- ISBN:9784488487027
- 発売日:2009年11月10日
- 価格:672円
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